18.トーマス・グラバーとグラバー園
そもそもトーマス・ブレーク・グラバーとは何者かというに、昨今NHKの大河ドラマ龍馬伝にも登場したことから詳しい人も多いだろうが、とにかく英国(正確にはスコットランド)商人。
亀山社中と取引を行ったり薩摩藩士らを英国留学させたりと幕末の日本に大きく関わり、グラバー商会を設立して経営にあたった。特に三菱財閥と関係が深い人物。
幕末から明治維新までの資金の流れを裏で操っていたのではないかと思いたくなる手腕で、外国人でありながら勲二等旭日重光章まで授与されている。
グラバー園というのは、この人の自宅-日本最古の木造洋風建築(昭和41年に解体修理)を、その他の同時期の建築物と一緒に集めて広い敷地の中で公開しているものだ。
グラバー園にはメインの旧グラバー邸の他、旧リンガー邸、旧オルト邸、旧ウォーカー邸などの豪華外人貿易商邸が点在し、その他にも旧三菱第二ドックハウス、旧スチイル記念学校、旧長崎地方裁判所長官舎などの明治時代のレトロな西洋風建築物が立ち並ぶ。