◇◆赤倉温泉◆◇
子連れスキーと温泉旅行

1.雨だけは勘弁

　春らしいうすぼんやりとした空模様。
　山はみんな霞がかっている。
　東京ではまもなく桜も満開になる3月終わり。
　眠い目をこすりつつ夜明け前から車を走らせて、まもなく関越道から上信越道へと入る。
　目的地は妙高山のふもと。
　去年も同じ時期に訪ねた赤倉温泉。
　今年新潟と群馬で子どもたちとスキーをしたけど、どうも恐がりカナがちょっと急なコースで躊躇することが多い。
　もう一度スキースクールに入れて基礎を固めたいと思うけど、なかなかカナはうんと言わない。
　そりゃあそうだ。スクールは自由に滑れないものね。
　「前にレナと入ったところならもう一度入ってもいい」
　それは赤倉温泉スキー場の赤倉くまどースキースクールのことだ。
　若い先生で熱心に教えてくれた。レナなどあの一回きりでまったく滑れなかったところが今やそんじょそこらの中級者にも負けない安定した滑りを見せてくれるようになった。
　春休みならさよならシーズンでリフト券も安い。
　赤倉温泉の和泉屋旅館は我が家のお気に入りだし。
　そんなわけで春休みの旅行は赤倉に決定。

　天気予報は最悪。
　関東は穏やかな晴れ空だけどこれから向かう日本海側は三日間雨予報だったりする。
　雪じゃなくて雨だよ。
　この冬は記録的暖冬だったしそもそももう冬は終わっている。
　去年みたいに夜にどかっと雪が降って、翌日は快晴のパウダースノーなんてコンディションはどうやら期待できないみたい。
　まあ、なるようになるか。
　なるよね?

　車窓から妙義山を撮影しようとしたけど靄が掛かっていて全然見えなかった。
　トンネルを抜けて長野県へ。大丈夫、まだ晴れている。
　それにしても大雪だった去年と比較すると、今年は本当に雪が少ない。
　赤倉温泉スキー場にも雪が全然無いかも。
　きゃー、更埴ジャンクションの手前でいきなりぱらぱらっと雨が降ってきた。頼むから雨だけはやめてね、雨だけは。