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◇◆がんばれ新潟◆◇
四万温泉と雪国古民家の旅

6.ひなの宿千歳への電話











 「とにかくその千歳ってとこ、電話してみたら?」
 「う、うん・・・」
 ひなの宿千歳が日帰り入浴を受け付けていることは、手元の松之山温泉スキー場の1日券を見ればわかるのだが、宿泊客優先の旅館にもれず、確か日帰り時間は3時までのはずだ
 今は4時。
 ただし、今日は正月三が日を過ぎて4日の日曜日。今夜泊まる宿泊客の人数は、昨日までと比べたら格段に少ないに違いない。
 これらを勘案すると、今の時間、日帰りを受け付けてくれる確率は5分と5分ぐらいか。

 だからこそ電話するのでなく直接押しかけてみようかと思っていたのだが、パパがそう言うならと私はスキー場を離れる車の中から携帯で千歳に電話してみた。
 ダイヤルは、1日券の裏に記載されていたそれを見ながら。
 よもやこれが最終的な失敗につながるとは思いもせず・・・。


リフト券にして、割引券



 「はい、ひなの宿千歳でございます」
 電話はすぐ出た。はきはきした感じの女性の声だった。
 「あのー、今からでも日帰りで温泉に入らせていただけますか?」
 「どちらからですか?」
 「松之山温泉スキー場を出たところです」
 「何名様ですか?」
 「家族4人です」
 「・・・本当であれば日帰りのお客様は3時までなのですが、どうぞいらしてください」
 確認のために電話口から離れたのかしばし置いたあと、特別にという恩着せがましさを微妙に感じる口調で彼女は答えた。
 「ありがとうございます」
 電話を切って私はパパに報告した。「千歳、大丈夫だって」
 ひなの宿千歳が受け入れてくれるなら、みよしやと鷹の湯のはしごや別行動など取らなくて済む。
 私もホッとした。
 ホッとしたというか、なんだか周り中に気を使っている気がする。
 入ったことのない温泉に入ってみたいなと思っているだけだけど、パパに気を使い、子供に気を使い、宿に気を使い・・・これらが全部いけなかったのだと後から思い知ることになる。
 これに比べると、一人で四万温泉の共同浴場を歩いて回った時はどんなにか気楽だったことやら。



4-7ほんやらの湯と月見の湯へ続く


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