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◇◆がんばれ新潟◆◇
四万温泉と雪国古民家の旅

13.山口から日向見への道











 とりあえず私はさっきの月見橋まで戻った。
 中島屋-河原の湯のある新湯方面から来たときは、この橋を渡ってきたが、上の湯から日向見に行くなら橋は渡らずまっすぐ行けば良いらしい。
 さっきパパが新湯の中心まで戻ってタクシーで行けば良いと言っていたのを思い出したが、新湯まで戻るなら月見橋からまっすぐ行ってしまった方が損をしない気がした。
 それに財布の中を覗き込んだらお札が一枚もない。共同浴場は無料だと思って出る前に確認しなかったが、500円コインが一枚と、百円玉が何枚か。それが今の全財産だった。タクシーに乗る余裕は無いかもしれない。

 道は川沿いのゆるい上り坂だった。
 時おり車とすれ違う。
 日なたは雪もほぼ溶けているが、日影はこんもりと積もっている。
 雪こそ降っていないが空はどんよりとしていて、たまにちらりと青空がのぞくばかり。
 上の湯に着くまでは冷え切っていた指先も、今はぽっぽと温まっている。

 ガードレールの下の凍てついた日向見川を見ながらしばらく上ると、やがて川向うに大きな四万グランドホテルが見えてきて、川を渡る落合橋に着いた。
 落合橋を渡れば、中島屋のある落合通りを経て、河原の湯四万たむらに戻ることができる。
 今は橋は渡らず直進して日向見地区の御夢想の湯に向かうが、帰りはこの橋を渡って河原の湯に寄ることにしよう。





 さらに道を登っていくと、ぽつぽつと叶屋旅館、四万すみよしや花の坊などの旅館が見え、またもや橋が見えてきた。
 この橋はゆずりは大橋。
 人よりも車のためにあるような橋だった。
 ゆずりは大橋も渡らずまっすぐ進みむと、今度はカーブの手前にあずまやのようなものを見つけた。
 道をはずれてあずまやの屋根の下に立つと、ちょうど見下ろす日向見川の奥に小さな整った滝が見えた。
 この滝は小泉の滝。
 粉砂糖のような雪を飾った周辺の景色とあわせて寒そうな景観だ。

 小泉の滝を過ぎてさらに歩くと、今度は道が真っ直ぐ橋を渡るので、今度こそ私も川を渡る。
 この橋はひなたみ橋で、橋を渡ってすぐ、使われていない橋のようなものを見ながら日向見地区に入る。
 見上げると右手に自然の景色とは不釣り合いな四万川ダムがそびえている。
 この四万川ダムの近くにこしきの湯という公営の日帰り温泉施設があるのだが、冬期休業にて、いつも冬にばかり四万を訪れる私はまだ入ったことがない。

 日向見の温泉街はダムと反対側に伸びている。
 硝子戸から炬燵が並べられているのが見える飲食店のところで急坂とゆるい坂に道が分かれている。
 このY字路は見覚えがある。
 何年か前、建て替えられる前の御夢想の湯を訪ねた時にここを通った。
 急坂を登れば薬王寺と鶴屋。
 ゆるい方を登れば重要文化財の日向見薬師堂と御夢想の湯だ。


画像は上段左から、四万温泉のゆずりは地区、水晶山の登山道入り口と鳥居、小泉の滝、小泉の滝の鑑賞所、自然の景観に不釣り合いな四万川ダム




1-14再訪 御夢想の湯へ続く


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