2.ナステビュウな一日
二日目 2007年元旦(月) |
朝、目が覚めると気分がすっきりしていた。
あまりに普通の朝だったので、今日が2007年の元旦であることが嘘のようだった。
本当なら大晦日の夜は年越しまで飲んで、年が明けると同時に今年こそ完璧な初詣に行こうと考えていたのに。
実はもう何度も、書き始めた旅行記は頭っから削除して東京に帰らなくてはならないだろうと夜中に思った。
せっかく新潟までやってきたけど、こうも調子が悪くてはみんなに迷惑をかけてしまう。夜が明けたら真っ直ぐ帰ることになりそうだと・・・。
そういうことになるなら、朝が来たらパパにまた半日、車を運転してもらわなきゃ。
疲れているのにごめんね。
子どもたちは泣くだろうな。凄く楽しみにしていたのにって。
仕方ないけど。
でも朝目が覚めたら、少しふらふらするぐらいで気分は落ち着いていた。
昨日の午後に感じたような、歩くこともできない調子の悪さは消えていた。
思えば冬休みに入って直ぐにレナが風邪を引いて、夜もよく眠れない日があった。
この旅行の前日にも、彼女が旅行に行かれるかどうかの伺いを立てるため掛かり付けの医院に予約を取りに行かなくてはならなかったが、予約は電話では受け付けてくれないので朝の6時に自転車を漕いで医院まで出向いた。
自分も風邪で声が出なくなっていたので、そのときついでに自分の薬も出してもらったが、これもまた寝不足の一環になっていた。
そして昨日も朝の5時過ぎに出発するため、目覚ましを掛けたのは4時45分だ。
風邪と疲労と寝不足と・・・
そこへ風邪薬の睡眠効果と・・・。
階下へ降りていくと、yuko_nekoさんが「大丈夫なの?」と声を掛けてくれた。
「・・・昨日よりはずいぶん楽になった。ごめんねー、昨日は」
ちょうどそのとき、がっちゃんがお風呂から上がってきて、yuko_nekoさんとパパが「お風呂に入ってきたら」と勧めてくれた。一度は遠慮したが、そう言えば昨日もお風呂に入り損ねている。少し気分が変わるかもしれないと思い直し、みんなの言葉に甘えさせてもらって食事の前に入浴することにした。
みらい2号館のお風呂はいい。
1号館の露天風呂は絵になるけれど冬は寒すぎるので、2号館のように浴室になっている方が使い勝手が良い。
浴槽は広いし景色も最高。
お湯は持参したムトウハップを入れたので牛乳みたいに真っ白になっていた。
窓を開け放つと、そんじょそこらの絶景温泉に勝るとも劣らない景色。
何だかちょっと高原の白濁温泉露天風呂で朝風呂しているかのような、とても贅沢な気分。
去年同様、yuko_nekoさんはお節料理を準備してくれていた。
手作りのきんとんがとても美味しそう。
お餅は炭火で焼いて、それからお雑煮へ。
二家族、7人。
みんなで炬燵の周りに座って「明けましておめでとうございます」。
何も食べられないだろうと思っていたけど、お雑煮が美味しくて全部食べてしまった。流石にお屠蘇はやめておいた。
昨日の夜はとにかくもう駄目だと思っていただけに、こんな風にみんな揃ってお節料理を食べられるということに、無性の幸せを感じた。
昨日の夕方から年越しまでは、私はひたすら眠りこけていて何も知らないので、以下は全て伝聞だ。
「
芝峠温泉、どうだった?」
「うんもう景色は最高だったよ。でもちょっと消毒の臭いがね」
「カナちゃんとレナちゃんは二人ですごーくいい子でお風呂に入ったよ。ちゃんと髪の毛も二人で洗いあっていた」
「昨日の鍋もすごく美味しかった。先輩(yuko_nekoさんやがっちゃんは、うちのパパのことをこう呼ぶ)が作ってくれた鶏鍋だよ」
「ごめん、カニは全部食べちゃった。やっぱ冷凍じゃなくて茹でたてだね」
「そぼろがまた最高で・・・あっ、あれまだ残ってるんじゃないかな」
「ごめん、俺全部食べちゃった」
「子どもたちもご飯いっぱい食べたよ」
「紅白は見なかった」
「初詣も今年は行かなかった。せっかく初詣のためにスキーウェアを新調したのに」
(注 何故かと言うと、去年、夜中の初詣の帰りに、雪の斜面を歩いて降りるのではなく、スキーウェアのお尻でそのまま滑って降りた人がいるのです)
「がっちゃんはその後もK1を見て夜更かししていたよ」
・・・
さて、今回の新潟旅行で我が家が楽しみにしていたことがある。
我が家というか、特に子どもたち。
それはスキーをすること。
去年の年末年始はまだまだうちの子どもたちは滑れなくて、カナだけはまつだいファミリースキー場のスクールに入れたけど、レナは年齢制限で入れられなくて、ずっとパパがつきっきりで相手をしていた。
これがもう地獄。
中腰でずっと子供を支えていなくちゃならないし、リフトにも乗れないから引きずったり抱き上げたりして上に運ばなくちゃならない。
まあまつだいファミリースキー場は小学生未満はスクールに入れてくれないというのだから仕方ないにしても、どこかのスキー場でさっさとスクールに入れれば何十倍も楽になるのにと私などは思ったものだ。
でもパパはあまり真剣にスクールに入れようとは考えていなかったようだ。
しばらくずるずると自己流で教えていたが、去年の春休み、ようやく二人をいっぺんにスクールに入れられる機会が訪れた。
これまた新潟の、赤倉温泉スキー場。
(旅行記
赤倉温泉子連れスキー参照)
ここでスクールに入って、二人とも一気に上達した。
そして今年。
ちょうどスキーが楽しくなってきたところ。
松代に着いたらみんなでスキーを楽しもうと、古くなったり足りなかった道具やウェアは新調し、パパは出発前に丁寧に板にワックスを掛けた。
だから私は言った。
「みんなでスキーに行ってくれば。雪は降っていないみたいだし、私は留守番しているから」
流石に昨日の今日で自分にスキーができるとは思わない。
ここは一人、休息していよう。
・・・ちょっと寂しいけど。
と思ったら、すかさずyuko_nekoさんが「私も残る」と言い出した。
「よしかさん一人にできないしさ、私はできればスキーはしたくないから」
yuko_nekoさんはスキーはあまり好きじゃない。
去年もちょこっと滑ったら直ぐに降りてきてしまって、後は板も持たない私とずっとゲレンデの下の方でおしゃべりしていた。
とはいえ私の都合で一緒に残ってもらうのはいくら何でも申し訳ないと思ったが、彼女が「良かった〜、よしかさんが残るって言わなかったら絶対一緒に行かされるもの。私、行きたくないのよ」と、私にとってもありがたーい台詞を言ってくれたので、これは互いに渡りに船と二人で残ることにした。
そして子どもたちにスキーウェアを着せたり、手袋ゴーグルなんかを確認したりしていたら、やはり支度をするために囲炉裏の部屋に入ってきたyuko_nekoさんが、それはそれはグッドなアイデアを出してくれた。
「ナステビュウに行こう」
つまり、私は最初、この広くて寒い古民家で一人で待っているつもりだった。
けれどyuko_nekoさんが一緒に残ってくれることになって、話し相手ができてそれだけでも嬉しかった。
スキーを終えたらみんなで温泉に行くのはまあお約束というものだ。
元旦の夕方に快く入浴させてくれる温泉といえばやはり日帰り専門施設。
そこで出てくるのがご近所松之山温泉にある
ナステビュウ湯の山。
どうせならスキーの後に行くのではなく、最初から私たちをナステビュウに運んでもらって、スキーチームが帰ってくるのを一日、ナステビュウで待っているのがいいんじゃない? というのが、yuko_nekoさんの提案だ。
ナステビュウはお気に入りの温泉だ。
松之山らしい濃厚な塩分の温泉で、かつ
鷹の湯や
凌雲閣や
翠の湯よりも臭いがあっさりしているところが好きだ(翠の湯はどうせ冬季は休業だが)。
古民家と違って、大広間は暖かいし、お腹が空けば美味しいコシヒカリおにぎりもデザートもすぐに食べられる。何より温泉に入り放題だ。
こんなに美味しいアイデアは無い。
yuko_nekoさん、ナイスだよ。
荷物にタオルとバスタオルを詰めながら思った。
「・・・そ、そう言えば、ナステビュウはタオル付きだっけ」
私なんかはいつもタオルを持ち歩いているので、できればタオル無しでもうちょっと安いと嬉しいのになと思う。
大人700円は高すぎはしないけど、タオル無し500円だとなお良いのに。
で、タオル付きであることは判っているのだからタオルはいらないはずなのに、何故か念のためやっぱりタオル類を持参する私たちであった。
まあバスタオルは大広間での枕代わりにしてもいいよなんてほざきながら。
運転手はがっちゃん。
がっちゃんのデリカに全員で乗り込んでいる。
松之山までの道もほとんど雪がない。
豪雪地帯の名が泣いている。
周辺の景色は一応雪景色だが、路上に一片の雪も無いだけで去年とは違う場所のようだ。
それでも年末に多少降ったからこうして積もっているんだと昨日若井さんが言っていた。
その前に降った雪はもうみんな溶けてしまったんだそうだ。
「松之山まで来るんなら、何もまつだいファミリースキー場に行かなくても他にもスキー場がありそうだな」
「うん、松之山温泉スキー場がどこかにあったはずだよ」と私。
「どこかって、どこ?」
「・・・地図、持ってきてない。ナビで調べるとか?」
「こういうときはぁ」とパパ。「ナステビュウに寄るついでにナステビュウで道を聞いてみりゃいいんだよ」
なるほど。
去年も元旦に入った初湯はナステビュウだった。
一昨年は
千手温泉千年の湯だったな。
そんなことを考えながら入り口から入ろうとしたら、何やら張り紙がある。
「料金変更のお知らせ 貸しタオルが別料金になります 3月からはタオルをお持ち下さい <中略> 大人700円→500円」
おお。
何だか「こうだったらいいのに」と思っていたまさにその通りになっているぞ。
でも3月からなの?
残念、今回は旧料金のままか。
でもカウンターで料金を聞くと、タオル持参なら500円でいいですよ、とのこと。
ラッキー。
料金改定のことなんて何も知らなかったのにタオルを持参してばっちりだ。
ついでにスタンプカードは持っていなかったけど、入場券の上にスタンプを押してもらった。
どうせ毎年来るんだし、二家族で入ればあっと言う間にスタンプ溜まるかも。
近所の温泉ですらスタンプなんて集めないのに笑える。
パパとがっちゃんと子どもたちは、ナステビュウのカウンターで松之山温泉スキー場の場所を聞いて、そちらへ向かってしまった。
ナステビュウの前の道をただ真っ直ぐ行けばスキー場に着くそうだ。
私たちは大広間の禁煙席に荷物を置いて、まずはお風呂に入ろうねとほくほくしながら暖簾を潜った。
館内入って直ぐに臭うと言う訳じゃないけど、やはり脱衣所まで来ると松之山らしい油の臭いが漂ってくる。
内湯にちょっとだけ入って、すぐに露天風呂に出た。
やっぱりナステビュウは露天風呂が好き。
外に出たとき風が吹いてきて、うわっ、寒いと思った。
早く早くお湯に入らなきゃ。足の裏の石の感触も固くて冷たい。
「ふぅー、良い湯だね」
病み上がりなのだから、あまり長湯は良くないと知りつつも、入るとなかなか出たくなくなる。
「ナステビュウ、最高」
「ねーっ」
外気温が低いのでのぼせてもお湯から出て涼む気にはなれず、やっぱり結局入り続けてしまった。
出ようとして少しふらついた。
ゆっくり行こう。
昔、貧血が酷かった頃は家のお風呂に入っても、出るとき必ず目の前が真っ暗になった。なんか、周りの景色がぐるぐる回っちゃうんだよね。やばすぎだ。
それに比べれば別に今回は大したことはない。
ちなみに当時、お風呂から上がる度に目を回していた私が、目を回さずに上がる術をいくつか編み出していたので書いてみよう。
1.一度お風呂の中で立ち上がって、目が回ってきたらもう一度お湯に入る。目が回るのが止まったら出る。もう目は回らない。
2.頭の位置を低くしたまま上がる(おじぎをしているような姿勢で)。
医学的に正しいのかどうかは判らないけど、これで目が回るのは止められた。まあ端から見ていると格好悪いが、毎日のことだし倒れても困るんで。
何度でも温泉に入れる環境だったが、結局私たちはパパと子どもたちが戻って来るまで後はずっと大広間でおしゃべりしていた。
コシヒカリのおにぎりを食べた後は、yuko_nekoさんはビール、私はクリームあんみつ。
話題は別に温泉のことじゃなくて、仕事のことだったり日常の愚痴だったり。
朝は晴れていて、ちょうどスキーに行く頃は曇りがちだった空も、いつの間にかまた真っ青に晴れ渡っていた。
毎日気にして天気予報を見ていれば、新潟、特にこの辺りの冬場の天気は雪か曇りばかり続いているのが判るはずだから、こうして去年に続きスキーをしようと思った日にこんな風に晴れてくれるとそれはとりわけ幸運なのだと思える。
私たちが陣取った窓際の席は、ガラス越しの直射日光で暑いくらいだった。
yuko_nekoさんがノートパソコンを取り出して開くと、意外にもセキュリティのかかっていない電波が弱いながらも届いていることが判った。
まさかこんな山の中でタダでネットできるとは。
早速自分の掲示板に新年の挨拶を書き込む。
そうなんだ、大晦日の夜をまるまる寝過ごしてしまったから実感が湧かないけど、今日はお正月。もう2007年なんだ。
もうとっくにお日様が山の陰に隠れた夕方5時頃、ようやくパパと子どもたちがナステビュウに戻ってきた。
がっちゃんが先に入って、下駄箱に靴を仕舞っているパパに升酒を差し出した。
一昨年の千手の湯でも同じだったが、新潟の日帰り温泉は元旦には無料で日本酒を振る舞ってくれる。
でもこらこら、せめて飲むのはちゃんと入館料を払ってからにしようね。
大人は体力の限界を超えたという死にそうな顔。
なのにレナがぐずっている。
カナはちび姫ちゃんと一緒にどこかへ行ってしまった。
仕方がないのでレナを抱っこして大広間に戻った。
「ほら、もう泣かない。隣で赤ちゃんが寝ているんだから静かに」
大広間の私たちの隣には三世代と思われる一家がいて、よちよち歩きの男の子がさっきまでお父さんと遊んでいたが、今は遊び疲れたのかぐっすり眠っている。
スキーでお腹が空いただろうと思って子どもたちに何か食べるか聞いてみたが、みんなあまり乗り気じゃない。
がっちゃんが、スキー場で最後に沢山ラーメンを食べてきたからだろうと教えてくれた。
とりあえずコシヒカリおにぎりと白玉あんみつ。
みんな食べているうちにお腹が空いてきたのか、おにぎりは次々と追加注文が出て、結局三回ぐらい立て続けに買いに行く羽目になった。
それから交替でもう一度お風呂へ。
今度は子どもたちを連れて。
さっきまでとは違い、洗い場はえらく混雑していて、ようやく一ヶ所見つけたシャワーをyuko_nekoさん一家と一緒に使わせてもらった。
三人いる子どもたちの頭を順番にぬらして、順番にシャンプー、順番に流すといった具合。ベルトコンベアーの上の流れ作業みたい。
内風呂にほんのちょっと入ってから、露天風呂に出た。
「ここ、来たことある?」とカナ。
うん。去年も一昨年も来たよ。覚えているかな。
「去年はあの辺に雪がいっぱい積もっていて、お風呂の岩の上に雪を並べて遊んだよ」
「レナは覚えてるよ」
あのときは綺麗な夕暮れだった。
今日はもう日が落ちて、まん丸な月はぼんやりと暈をかぶって目を凝らすと光の輪が二重に見えた。
何故か休憩室に戻ると、パパたちはさっき私たちの隣で赤ちゃんを寝かしつけていた家族と意気投合していた。
奥さんと赤ちゃんはお風呂に行っているのか留守で、赤ちゃんのお父さんと、おばあちゃんが手作りの総菜やお菓子を広げていた。
パパは自家製どぶろくまでご馳走になっている。
がっちゃんが運転してくれるのを良いことに飲み過ぎ。
さて、スキー場に行かなかった私はやっぱり昨夜の出来事同様、スキーでの顛末は全て伝聞。
カナは結構、ちび姫ちゃんやがっちゃんと滑っていたらしい。
レナは置いて行かれてパパと滑っていたことが多いようだ。
帰ってきたときにべそを掻いていたのもそのせいかもしれない。
「レナもリフトに乗ったんだよ」とパパ。
へー、そう。乗るだけなら去年だって乗ったじゃない。
「違うよ、一人で乗ったの」
ひ、ひとりで〜!?
「なんで!? というか、こんな小さいの、一人で乗せてもらえるの?」
「カナがぐずぐず言ったことがあって、仕方ないからカナと乗ったわけ。そしたらレナは一人で乗るしかないだろ?」
そりゃあそうだけど。
「まあ地元の子なんか、小学生で一人で乗ることも珍しくないようだからさ。それにちゃんと乗るときは係員が手伝ってくれた」
す、凄いじゃん、レナ。
松代に戻ると、暗い山道の先にみらい2号館の灯りが見えた。
一応部屋の電気をつけておいたのだ。
そしてスキー道具などの荷物を持って玄関に向かうと、
「留守の間に若井さんが見えたみたいだ」とパパ。
「えっ」
「お土産が置いてあったよ」
みらいの人気商品、若井さん特製のどぶろくと、同じく納豆。
どぶろくは白濁して米粒が浮かんでいる。一昨年あたりはこれ、本当に品薄で全然手に入らなかったんだ。今はまつだい駅前の三笠屋酒店でも入手できるようになったが。
納豆はちゃんと一つずつ三角に包んである洒落た包装だ。この納豆も最初頂いたときは、タッパーの蓋に錐でぶすぶすと穴を開けた手作り容器に入っていた。何だか懐かしい。
そして一番驚いたのは年賀状が届いていたことだった。
宛先は「みらい2号館 よしか様」。
差出人は「みらい5号館 F(とりあえず仮名です)」
若井さんが昨日教えて下さった、うちのサイトを読んで今5号館に泊まっている人だ。
なんてなんて嬉しい出来事。
知らない方からこんな風に年賀状を頂けるなんて・・・感激してしまった。
私はこのとき年賀状を運んでくれたのは若井さんだと思っていたが、後日若井さんに伺った話だと、Fさんご夫妻は直接2号館に年賀状を届けてくれたということだった。
若井さんが2号館の戸を開けたとき、挟んであった年賀状が落ちたので、どぶろくなどと一緒に玄関に置いておいたのだそうだ。
Fさんたちは誰もいない2号館に来て、そっと年賀状を挟んでいってくれたのだ。
まだ一度もお会いしたことはないけれど、届けられた年賀状に込められた温かい気持ちが胸に流れ込んできた。
三日目へ続く・・・