6.湯処よーへり
日帰り温泉、
湯処よーへりの屋根にもどっかりと雪が乗っていた。
よーへりというのはこの辺りの方言で「お湯に入りに行く」ことを言うのだそうだ。「よく来たなぁ、さあお入り」と言われているような気がする。
こちらは
苗場館と違い、外観は完璧旅館である。それも結構年季が入っている。
なのに看板と張り紙だけは完璧日帰り温泉のそれで、特に「掛け流し温泉 湯処よーへり」と書かれた看板板は妙に新しくて浮いている。
これはたぶん元々旅館だった建物を日帰り温泉にしたものだろう。いつだか
南紀旅行の時に入った
温泉地温泉(とうせんじおんせん)滝の湯もそうだったな。
中もどう見ても旅館の玄関だったが、ロビーから見えるところに休憩室も備えてあった。休憩室の横に上へ上る階段があるのだが、ロープが張られ二階は立入禁止になっている。
お風呂は階下にあり、男湯の暖簾には「ぶらりぶらり ぼっちゃん」女湯の暖簾には「ぷりんぷりん ちゃっぽん」の文字。何だかユーモラス。
よーへりは渓谷沿いに建っているので、お風呂場からの眺めが期待できるのではないかと思ったが、残念ながらほとんど見えなかった。
露天風呂はなく内湯だけ。
それも渓谷側に窓はあるのだが、屋根から落ちる雪から窓を守るため簀の子状に板を打ち付けてあり、さらに女湯のガラスは下半分が曇りガラスになっていた。
これじゃあせっかくの雪景色も台無し。ちょっと残念。
そうしてみるとやはり
苗場館の二階のお風呂はなかなか考えてある。
浴槽は御影石の縁にタイル張り。そんなに広くはない。
シャワーとカランはあるがシャンプー、石鹸の備え付けは無い。必要な人は受付で購入するようになっている。
料金が大人300円と安いので、この方法はいいと思う。
最初は熱く感じるが、入ればそれほどではない。
お湯はなかなか個性的。
強いゆで卵臭につんとアンモニアの臭いがプラス。
色は透明で、塩を掛けたゆで卵に酢を垂らしたような酸味が少し。
お湯の中でははっきりしたすべすべ感があり、湯上がりはオイリーなつるつる感もあった。美肌系。
先客が二人いたが、すぐに上がっていってしまった。
これで今回の新潟の温泉はおしまいだが、全部ハズレ無しだった。
東京に帰りたくないな。
このままずっと温泉に入っていたいな。
湯上がり、休憩室で一休みして清津峡を後にした。
よーへりの玄関横で小さな雪だるまがちょこんと番をしていた。お正月らしく松の枝や南天を飾ってあるところが可愛らしかった。