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◆がんばれ新潟 雪国のお正月◆5-9


9.蝋燭ともして夜のかまくら

 今夜も既にご飯が炊けていた。
 yuko_nekoさんが研いで私が水加減を調節した松代のコシヒカリは、パパによってかまどでいい感じに炊きあがっていた。
 初日は子供たちが力任せに吹いたせいもあり、焦げて固くなってしまったが、二日目三日目とコツも飲み込めて、ふっくらと真っ白に炊きあがり、美味しそうな湯気が上がっている。
 子供たちには先にご飯と汁物をよそったが、みんな気が散ってなかなか進まない。
 それもそのはず、昼間作ったかまくらに、夜はロウソクを灯して遊んで良いと言っておいたからだ。
 遊ぶのはとにかく、ご飯を食べ終わってからだからね、と言って、ようやく茶碗は空になった。
 再びスキーウェアを着せて、子供たちを外へ連れ出した。
 がっちゃんがかまくらの外側に二つロウソクを灯してくれた。中にもひとつ。暗闇にぼんやりと暖かい光が満ちる。
 かまくらの中でお菓子も食べてよいことにしたので、三人はぺろぺろキャンディーをなめていた。
 棒つきキャンディーは歩き回るの禁止!!と言ったからって、歩き回る度に人にキャンディーを持たせるのは勘弁してくれ。しかもカナとレナの分で二本も。あーあ、コートがべたべただよ。


上はフラッシュをたかずに撮影、他はフラッシュをたいて かまくらは三人ですっぽりサイズ
貸民家には簑(みの)なんかもありました


 パパもyuko_nekoさんもがっちゃんもokiesさんも、みんなかまくらを見に来ていた。
 凄いよねぇ、本当のかまくらだよ。しかも夜、ロウソクに灯をともして中でお菓子を食べているんだよ。
 何だか自分が子供の頃に憧れていてついに叶わなかった夢を、子供たちが実現したみたいな気持ちだった。
 「ねぇ、かまくらの中って本当にあったかいの?」と私が聞くと、
 「あったかいよ」とカナが答えてくれた。

 空を見上げると降るような満天星。
 銀河が長く伸びている。
 きらきらと瞬いて、手が届きそうだ。
 「あっ、流れ星」
 私とパパは同時に言った。
 長く尾を引いて大きな流れ星が、今まさに天空を横切っていくところだった。 



6-1.昨夜の後日談へ続く


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