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◇◆長野と群馬◆◇
濁り湯露天風呂の旅

7.看板娘あおいちゃん











 「あおいちゃんはねぇ、私の後をくっついてくるんだよ」ちび姫ちゃんは妹ができたみたいに嬉しそう。
 もう何度もあおいちゃんに会っているので仲良しなのだ。
 レナはちょっと複雑らしかった。
 彼女は今まで、ちび姫ちゃんと会う度に姉のカナを取られてしまうと戦々恐々としていた。だからちび姫ちゃんと旅行に行くと言うと、決まって情緒不安定になっていたし、実際に一緒に遊んでいてもよく一人だけ外れて大人の中に潜り込んできた。
 それが今回の旅行から何だか様子が変わってきた。
 三人でレベルを合わせて遊んでいるのだ。
 どうやらちび姫ちゃんが三つ年下のレナの世話を焼いてくれるようになったらしい。またレナも成長して、年上の二人についていかれるようになってきたためらしい。
 何度も一緒に旅行に行ったけど、こんなことは初めてだった。
 ところがここへ来てその均衡が崩れた。
 より小さなあおいちゃんの登場によって、レナはまた疎外感を感じ始めた。
 ここはさらに大人になって、三人であおいちゃんの面倒を見れば良いのだろうけど、まだそこまでは無理なようだ。
 ちなみにカナはいつも自然体で、これらの微妙な力関係をまるで意識していない。いつだってそう。これはこれで大物なのかも。





 突き出しは花いんげん豆。
 私はせいろ二段、パパはミニ丼のついたセットを注文した。
 yuko_nekoさんが焼酎を頼んでいるのを見て、思わず私もアルコールを注文。運転手のパパとがっちゃん、ごめん。
 私が頼んだのは純米吟醸 馥露酣(ふくろかん)。さわやかな中に味があって美味しい。蕎麦も美味しいし、幸せだ。
 もう臨月だという小枝子パパの娘さん(あおいちゃんのママ)が注文品を運んできてくれて、大きなお腹が心配になってしまった。
 連休中もさぞや忙しかったろうに。安産を祈ります。






左上が四万温泉の蕎麦屋 中島屋の看板娘あおいちゃん




3-8温泉街のスマートボールへ続く


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