子連れ旅行温泉日記の目次子連れ温泉ガイド地熱愛好会 > 子連れ旅行温泉日記 > 長野と群馬*濁り湯露天風呂の旅 > 2-20豊国館混浴露天風呂にチャレンジ

◇◆長野と群馬◆◇
濁り湯露天風呂の旅

20.豊国館混浴露天風呂にチャレンジ











 私とyuko_nekoさんは女湯の脱衣所できっちりとバスタオルを巻くと、目配せして廊下に出た。
 教えられたとおり左へ進むと、まず男湯の脱衣所入り口があって、その隣にもう一つ戸があった。小さく「露天風呂 混浴」の札が下がっている。

 yuko_nekoさんが磨りガラスの戸を開けて、すぐまたぴしゃんと閉めた。
 私にも混浴の脱衣所に大勢の男性がいるのが判った。
 「ど、どうする?」
 「何事もチャレンジ」
 よっしゃーと、私たちは覚悟を決めて戸を開け、バスタオルを巻いたまま突撃した。
 「すいませーん」
 「すいませーん」
 なるべく周りを見ないように足下だけを見て早足で進む。
 正面に露天風呂に通じる出口がある。
 やっと外に出た。
 おやまあ、なんともラッキーなことに、脱衣所は大混雑だったがみんな一斉に上がったところで、広い混浴露天風呂は無人で私たちを待っていた。





 透明度の低い濁り湯では混浴でも心配ないと思うが、一番の難所は入る瞬間と上がる瞬間だ。
 それだけに、お風呂に誰もいなかったというのは有り難かった。
 先に常連さんからいろいろ聞いていなかったとしたら、脱衣所の混雑を見て絶対に諦めていたと思う。
 そうしたことも、また行く先、行く先、お風呂が空いているのもちょっとしたタイミングで何もかもラッキー。
 こうしてみると、万座プリンスホテルで断られたことも、車ではなく歩きで来たことも良い時間調整になったような気がする。

 豊国館の混浴露天風呂は濃厚だった。
 他に形容しようが無い。とにかく濃いような気がする。
 他のお風呂と比較しても濁りも強いし、硫黄らしいゆで卵とマッチを擦ったときのような臭いと、酸っぱそうな臭いも強い。
 お風呂は女湯露天風呂と比較して長方形で横に長く、竹垣の無い分見晴らしも良い。
 ススキの揺れる向こうに山肌からわき上がる湯煙。
 何だかえらく満足感のある入浴だった。

 湯口の所にプラスチックのコップがあった。
 五色温泉でも思ったけど、どうしてこうマンガのキャラクターみたいなのが入ったチープなコップを置きたがるんだろうな。
 木の湯口から注がれる源泉はかなり熱かったが、思ったほど苦くない。酸味が強くレモネードみたい。yuko_nekoさんははっきり不味いと言っていたが、私はそれほどでも。

 しばらく女二人きりで混浴露天風呂を堪能していたが、一人男性が入ってきたのを機会に出ることにした。
 後から入ってきた男性も、こちらの方を見ないようにしてくれたので出やすかった。
 みんなこんな風にしてくれたら混浴でも入りやすいんだけど。
 後で女湯脱衣所に戻ってからyuko_nekoさんとそんな話をした。
 何しろ前に一緒に宝川温泉に行ったときは酷い男性もいたから。
 yuko_nekoさんは沢渡で、私は酸ヶ湯四万の山口露天風呂でも嫌な目にあったことがある。埼玉の百穴温泉に至っては論外だ。




広々とした万座温泉豊国館の混浴露天風呂




2-21ひたすら登れへ続く


長野と群馬*濁り湯露天風呂の旅 目次 | 子連れ温泉ガイド地熱愛好会HOME