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◆◇桜の古都巡り◇◆
京都観光旅行記

18.幾千の鳥居をくぐって






 どこまでも続く鳥居はなんとも奇妙な風景だ。
 真夜中にのぞいた合わせ鏡のように、別の次元にいざなわれそうだ。





 伏見稲荷大社は全国の稲荷神社の総本社であり、宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)という穀物を司る女神を祀る神社である。
 この宇迦之御魂神すなわち稲荷神の眷属(使い)が白狐で、それ故にこの伏見稲荷にも狛犬の代わりに耳の尖ったお狐さまが境内のあちこちを守護している。
 稲荷の文字そのものが穀物・食糧を表しているのが興味深い。元々の五穀豊穣の他、今は商売繁盛や芸能向上の御利益も高いという評判で、多くの鳥居の裏には奉納した会社・団体や個人名が記されている。

 伏見稲荷大社の始まりは都が奈良に遷都した前後に始まるとされている。
 渡来人の一族としては最も知られている秦氏の一族に関わりの深い神社で、山城国風土記に秦(はたの)伊呂巨(具)(いろこ(ぐ))という裕福な人物が餅を的にしていると、その餅が白鳥となり稲荷山で子を産んで社となりそれが伏見稲荷であると記されている。
 この逸話が何を暗喩しているのかは知るすべもないが、ともあれ秦氏は伏見稲荷大社の社家となり代々神職を務めてきた。
 秦氏の由来は秦の始皇帝の後裔である弓月君であるとされている他、複数の説がある。
 伏見稲荷大社の公式見解では、近年では朝鮮半島の新羅出身であろうと考えられていると記されているが、これもまた一説に過ぎず本当のところは判らない。
 ただ判っているのは当時大陸から渡ってきた一族であるということ、そして大層裕福であったということだけだ。
































4-19神宝宮へ続く


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