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◆◇桜の古都巡り◇◆
京都観光旅行記

18.イノダコーヒーじゃなくてイノダコーヒ






 イノダコーヒは1940年創業の京都を代表するコーヒーショップだ。
 普通にイノダコーヒーだと思っていたが、よくよく名前を見るとコーヒーではなくコーヒだった。
 この本店を含めて京都市内に6店舗あるが、塾の先生によるととても雰囲気の良い店なのでぜひとも寄ってみるべし、特に入口を入ってすぐ左手にある座席が良い。黙っていると奥に案内されると思うが、もし席が空いていたら左手の席にしてほしいと言うと良いとのこと。
 「私も子供たちもはコーヒー飲まないんですが・・・」
 「コーヒーを頼まなくても雰囲気だけでも行く価値がある。サンドイッチもお勧めだよ」
 ふむ・・・。
 というわけで来てみた。





 赤いポットに緑の四角と白抜きロゴの下にレトロなカタカナでイノダコーヒ本店と書かれた看板が下がっていたのは和風の町屋作りにどこか洋風な雰囲気を漂わせた褐色の木造の建物だった。
 入口にはコーヒー色の暖簾が下がっている。
 ちょうど私たちの直前にも年配の女性のグループが入っていったので、有名な店だけあって混んでいるのかなと思った。

 中は外から見たよりずっと広かった。
 塾の先生の言う入口すぐ左手のスペースはガラスで区切られていて既に満席だった。
 案内の店員が来たときに一応聞いてみたが、やはり満席なので他へご案内しますとのこと。
 左のスペースはちらりと見た感じ、ブリキのおもちゃが並んでいても違和感のない雰囲気でアーリーアメリカンっぽいところもあるように感じたが、そこ以外の広いスペースはむしろ欧州風というか、あるいは欧州風を取り入れた昭和の懐かしみがある雰囲気だった。
 1階のフロア自体が混んでいるようで、2階に案内された。2階もテーブルはほとんど埋まっている。
 背もたれの高い椅子に腰を掛けて丸いテーブルに肘をつく。
 さて、何を注文しようか。






 さっきも書いたように三人ともコーヒーを嗜まないので、店名にコーヒと入っている店に座っているのは落ち着かなくてもぞもぞしてしまう。
 とりあえずカナはミックスサンド、レナは卵サンド、私はフルーツサンドを頼んだ。
 アルミのパックに入った折りたたまれたディスポーザブルのお手拭きやサンドイッチの乗ったレースの紙を敷いた金属の皿など、自分が子供のころに入ったデパートのレストランなんかを思い出す懐かしさ。
 フルーツサンドはフルーツとクリームがたっぷりだったがべったりした甘さが無く食べやすくボリュームも十分あった。
 食べ終えたころには急に店内も空きはじめていた。

 店の外に出てから気づいた。
 塾の先生の言う左手のスペースは独立した建物のようで和風の町屋作りの部分とは外観からして全然違っていた。
 こちらは白く塗られた壁に青い折り畳み式のシート状の屋根、大きな赤いコーヒーミルのディスプレイとレトロな欧米風になっていた。
 次の機会があったらこっちにも入ってみたいな。






3-19岡崎公園の枝垂桜へ続く


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