子連れ旅行温泉日記の目次子連れ温泉ガイド地熱愛好会 > 子連れ旅行温泉日記 > 桜の古都巡り*京都観光旅行記 > 3-15大原の里のおはぎと五右衛門風呂

◆◇桜の古都巡り◇◆
京都観光旅行記

15.大原の里のおはぎと五右衛門風呂











 玄関を入ってすぐ右手にある貴重品ロッカーに財布を入れてまずはおはぎから。
 こちらへどうぞと12畳ほどの畳敷きの部屋に通される。
 折り畳み式のテーブルがいくつか並べられ、その上にカセットコンロと鍋セットが置かれていた。まだ時刻が11時過ぎなので準備だけだが、12時頃には賑わうのだろう。空の鍋は置かれていても人はいなかった。

 この部屋でしばらく待っていると、先ほど受付をしてくれた人がおはぎを運んできてくれた。
 作りたてと見えてまだ温かかった。

 ゆっくり座って和みながらおはぎを食べているこの部屋から見る窓の外の景色も良かった。
 壁一面の広い窓は額縁のようで、石灯籠を飾った苔むした小さな庭園の緑は駆け足だった今日の午前中の疲れをいやす。
 と、その庭園を右から左へ横切ろうとする人影があった。
 あれは、さっき私たちのすぐ前を歩いていたカップルではないか。同じ大原の里で昼食でも取るつもりなのかな。

 おはぎとお茶の後はお風呂。
 カナはまだお腹すいてるーなんてぼやいていたが、おはぎ以外はまだ準備できないって言われたのだから、お風呂の後に移動してまた何か食べればいいじゃない。





 大原の里の温泉は弱アルカリ性の単純温泉で、比較的ラドン量が多い他は特にこれといって表面的な温泉らしさが判りやすいタイプの温泉ではない。
 大原は花折断層という活断層の西側に位置し、大原温泉は断層亀裂から湧出した28度ほどの源泉を千メートル以上の深い地盤から汲み上げて浴用に加熱している。
 大原の里は脱衣所も洒落ていて、脱衣所の横に長い窓から大きなお釜のようなものが見えていた。どうやら露天風呂らしい。
 最初は大原の里ではなく大原山荘に行くつもりであったし、お風呂の雰囲気のようなものは事前にチェックしていなかったので、雰囲気の良い露天風呂があるのは素直に嬉しかった。





 浴室はそんなに広くない。各カランに並べてある椅子と桶がプラスチック製ではなく木製であるところが高級感を出している。
 壁も板張りで、一番奥にそれほど大きくは無い四角い浴槽。無色透明のお湯が満ちている。
 温度は比較的ぬるめだったが、入ってすぐに湯口から少し熱いお湯が出てきて、ぬるめの好きな子供たちはさっさと露天風呂の方に行ってしまった。
 露天風呂は浴槽の手前のドアから外に出るとある。内湯と同じような四角い浴槽で桧造り、さらに階段を昇ったところには先ほど脱衣所からちらりと見えていたお釜状の五右衛門風呂もあった。

 露天風呂は大原の里の建物と斜面とに挟まれた位置に設置されているので見晴らしは無いが、庭木や石垣、斜面の林などに囲まれた風景は素晴らしい。
 きしつく肌触りの他は特に特徴のないお湯だが、というかむしろ消毒の塩素の臭いがやたらと鼻に着くのだけが残念なのだが、それさえ気にしなければとても良いお風呂だった。
 とにかく古都京都の大原で、緑を眺めながらこんな風にリラックスできる時間を過ごせるだけでもう十分に満足だ。
 五右衛門風呂のお風呂の縁に腕を置いて頭を乗せる。
 贅沢だなぁ。






3-16京阪三条でバスを乗り換えるへ続く


桜の古都巡り*京都観光旅行記 目次 | 子連れ温泉ガイド地熱愛好会HOME