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◆◇桜の古都巡り◇◆
京都観光旅行記

38.夜桜幻想






 城の周囲を巡る通路は最初の角に来たが、ちょうどそこに人だまりができていた。満開の桜が数本あってみんなそこにカメラを向けていた。
 夜のお城は不思議だ。
 沢山観光客がいるのだから怖いという気持ちは無いけれど、暗闇というフィルターは太陽の下でははっきりと見えてしまう現実をすっかり塗りつぶしていて、まるで自分がタイムスリップして観光地元離宮二条城が本物の二条城であった時代にいるかのようなそんな錯覚を覚える。
 現実と過去が二重に重なって非現実の中をふわふわと歩いているような気持ちだ。





 しかし夜の撮影は難しい。
 どうしても光量が足りないとぶれる。私のカメラは高級品でも一眼レフでも無いうえに、今回を含めてほとんどの旅行には三脚を持参しない。
 でもこの艶やかな夜桜はカメラに残したいな。
 何とか綺麗に撮りたいな。
 たまに台にできそうな看板を見つけては撮影してみた。
 この夜の桜の幻想的な雰囲気を少しでも伝えることができますように。





 さて二条城は古都京都の文化財を構成する17の歴史的建造物の1つとして世界遺産にも登録されているが、二条城が誰のお城だったか私は誤解していた。
 室町幕府の建てた城だとばかり思っていた。
 実際に二条城と呼ばれる建物を最初に建てたのは足利尊氏だったようだが、それはあくまでも二条大路にあった屋敷と言うべきもので、その後も足利家の居城、織田信長の宿所として場所を移動して建て直されたりしたようだが、現在元離宮二条城として今歩いているここは、江戸幕府初代将軍徳川家康が作らせて同じく江戸幕府最後の将軍徳川慶喜が大政奉還した建物だ。
 明治に入ってからは京都府庁舎となり陸軍省、宮内省と所轄が移り昭和に入って以降現在は京都市の史跡として公開されている。
 明治17年から昭和14年まで宮内省の施設であったことから元離宮二条城と称するようになった。


二条城のお堀に映る灯り




1-39北大手門の枝垂桜へ続く


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