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◆◇桜の古都巡り◇◆
京都観光旅行記

14.寺院の中の明神様











 御室桜は咲いていなくとも、境内には様々な桜が咲き乱れていた。
 ソメイヨシノに誘われて五重塔の下まで歩いてみる。
 近くまで行くと、何やら板塀で阻まれた朱塗りの建物が見える。閉ざされた門の斜めの格子から見える建物は、明らかに寺ではなく神社。
 案内板によると重要文化財の九所明神とのこと。
 八幡三神、賀茂上下、日吉、武答、稲荷、松尾、平野、小日吉、木野嶋の九座の明神を祀ってあるとのこと。
 寺の中に神社があるというのは日本らしいとも言えるし不思議とも思える。


左上と右下の画像が重要文化財の九所明神



 寺は仏教の宗教施設であり、神社は神道の宗教施設施設。
 仏像が祀られているのは寺で、鳥居があるのは神社。
 手を合わせて拝むのが寺で、二拝二拍手一拝するのが神社。
 お坊さんがいるのが寺で、神主さんがいるのが神社。
 ・・・という基本知識はあるけれど、明治政府が行った廃仏毀釈に伴う神仏分離までは曖昧な部分を残した施設もそれなりにあった。いやむしろ、明確な区別をされたのが明治以降ともいえる。
 特に明神さまは神仏習合で、仏教施設と密接な関わり合いを持っている。
 そもそも八百万の神々の中にはさまざまな出自を持つ神様がいらしたわけで、政治が宗教を利用しなければ、多くの日本人は神様も仏様もみなありがたいと拝んできたのではないだろうか。
 仁和寺の境内に座す明神様の社を見てそんなことを考えた。


仁和寺の鐘楼



 仁和寺の中心は国宝の金堂である。
 ご本尊は阿弥陀三尊。
 参拝してから最後は左手へ。こちらには枝垂桜の映える朱塗りの鐘楼、そのエリアだけが妙に庶民的な雰囲気を漂わせた水掛け不動尊などがある。
 これら全部を回って、およそ1時間が過ぎていた。

1-15御室さのわへ続く


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