11.後楽館にはまだ早い
次に見えてきたのは平床大噴泉。
いきなり道路わきからもうもうと白い湯気が上がっている。
ここから先は池が多い高原地帯だが道路わきで一番絵になる木戸池はあれよあれよと言う間に過ぎてしまった。
そのままゆるやかに道を下っていくと、いつの間にか山に囲まれた田舎の風景になり、そこはもう湯田中渋温泉郷の端にある上林温泉だった。
渋・湯田中、又は湯田中渋とひとくくりにしているが、横湯川と角間川の合流するここには、一番規模の大きい
湯田中温泉と一番名前の知られている渋温泉の他、
安代温泉、
穂波温泉、
角間温泉、上林温泉など沢山の温泉がひしめいている。
さらに地図を見るとどこの温泉に属しているのかあるいは独立しているのかわからないが、観光客向けの施設が無いエリアでもあちこち温泉が湧いているようだ。
その中でも今回の旅行で私が希望したのは、
地獄谷温泉後楽館に行くこと。
地獄谷温泉は海外でもよく知られている。
温泉に入る猿=スノーモンキーがいる場所として。
実は2004年にまだ小さかった子供たちを連れてこの辺りに来た時は、後楽館のある地獄谷野猿公苑には行ったけれども猿を見ただけで、お風呂に入っていないのだ。
後楽館の日帰り入浴は昼12時から15時までなので、午前中や夕方では入れないのだ。
しかし今回も思ったより早く草津から湯田中渋に到着してしまった。今はまだ朝の10時過ぎなんで、10時から立ち寄りを受け付けてくれる多くの旅館のようにはいかない。もう少し時間をつぶさなくては。
「どっかゆっくりできる日帰り温泉とかこの辺にある?」とパパ。
待ってました。
「お湯はあんまり期待できないかもしれないけど、景色は最高のところがあるよ。ちょっと行ってみたかったんだ、
間山温泉公園ぽんぽこの湯っていうところ」