◆◇草津温泉と渋温泉◇◆
真夏の外湯巡り
26.熱の湯の湯もみ体験
熱の湯の献湯が終わると次は
千代の湯の献湯だ。
ご一行は外に出て、合わせて多くの観光客も建物の外に出て行った。
やっと熱の湯がじかに見られる。
人が引いた後の観客席を前に移動し、手すりから下を見下ろす。
緑がかった粉っぽい乳白色のお湯が入った長方形の浴槽。四つに仕切られ「くさつ」と書かれた湯もみ板が渡されている。
うわー、これが熱の湯か。
感動して見ていたら、これより希望者は湯もみ体験できますとアナウンスがあった。
館内に残っていた人たちがぞろぞろと階段から下に降りる。
私は湯もみをやるつもりは無かったんだけれど、湯もみの様子が撮りたかったので続いて降りたら、そのままどうぞと保存会の人に湯もみ板を渡されて、せっかくだからとそのまま湯もみも体験させてもらった。
わぁい、何だか得した気分。
ついでに「お湯に触ってもいいですか?」とか図々しく効いて、手まで突っ込ませてもらった。
ああ、いい感触。
硫黄っぽくて粉っぽくて。
ちなみに長いことショーに使うだけで入浴できない高嶺の花とされていた熱の湯源泉は、今は千代の湯の時間湯体験で入れるようになった。
この草津温泉の熱の湯は最近ではテルマエ・ロマエIIのロケに使われたことで知られている。
湯もみ体験している人たちはみんな嬉しそうだったけど、特に外人さんのはしゃぎっぷりが抜きんでていたみたい。
なお、まもなく熱の湯は建て替えに入る。完成は2015年ゴールデンウィーク前の予定だ。
外に出ると草津温泉感謝祭もクライマックスを迎えていた。
千代の湯の献湯後は聖天だ。湯畑上流に作られたステージでは太鼓の実演が場を盛り上げている。
ライトアップされた光泉寺の方角を見ながら坂を下った。
ドンドコ聞こえる太鼓と、暗闇に上がる湯けむり。
お祭りがあるって知らずに草津に来たけど、思いがけず女神様の献湯に何度も遭遇してご利益風呂にも入らせてもらったし。
「やっぱり草津、いいよね」
「また来ようまた来よう」
東京から決して遠くないしね。