◇◆草津温泉◆◇
子連れでスキーと共同浴場

16.草津温泉で四万中島屋の蕎麦を

　宿に戻ると、ちょうど義満さんが凪の湯に出かけた後だった。
　義満さんだけでなく、うちのパパもしんたさんも一緒に行ったようだ。
　そこへだださんの携帯が鳴った。
　「小枝子パパが草津に到着したみたいだから迎えに行ってくる」
　そしてだださんが小枝子パパを迎えに出て程なくして義満さんたち一行が部屋に戻ってきた。
　草津の湯は熱くなくちゃという義満さんは凪の湯の熱さに大満足したようだった。
　でもちょうど義満さんたちの直後に子連れが入ってきて加水していたので間一髪というところだったらしい。
　凪の湯は私が前に行ったときも熱かった。激熱だった。私にとって始めての草津共同浴場がそれだったから、最近入った千歳の湯だとか白嶺の湯だとかのぬるさは拍子抜けするくらいだ。

　義満さんたちが戻ってきてからすぐにだださんも戻ってきた。
　だださんの後ろから、「こんばんは」と入ってきたのは・・・

　「・・・もしかして暮坂峠を歩いて越えてきたんですか?」
　思わずそんな風に返したくなる出で立ちの小枝子パパだった。
　手みやげは四万温泉の源泉から作られた日本酒　温泉壱號(一号)、温泉弐號(二号)の二本と、もちろん打ちたての生蕎麦。
　一号と二号は何が違うのかと思って質問してみたら、源泉が違うんだって。四万には何種類か源泉があるけれど、それぞれ違う源泉を原料にしている。飲み比べてみると、二号は少し温泉の臭いが鼻につくのと甘めなので、個人的には一号が好き。
　それから小枝子パパはえんぴつさんの頼んだ四万温泉のタオルも持ってきた。
　先日、テレビ東京「出没！アド街ック天国」の「ニッポン！明日行きたい！旬の温泉ＢＥＳＴ30」番組内で企画された児玉清デザインの温泉タオル。
　一気に売り切れるかと思いきや、値段が高すぎて未だ売れ残っているとか。その一方でテレビ局からは限定200枚なので増産は不可だと言われている。これじゃどこが四万温泉の新名物なんだか、微妙。

　蕎麦を茹でるのは紺碧七さんが最初は担当したが、そのあまりのおぼつかない手つきについに小枝子パパ自らが乗り出した。
　かっこいいぞ。
　そしてみんなで茹でたての蕎麦を頂く。
　凄い。四万中島屋の蕎麦を草津のコンドミニアムで食べられるなんて・・・感激だ。