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草津温泉 雨の共同浴場巡り 2-5


5.由緒ありげな山本館

 山本館は外観からして「由緒あります、老舗です」という感じだ。
 お湯のありあまる草津でも、新参者は万代鉱源泉しか引くことができないというから、山本館のように白旗源泉を引いているお宿は、もうそれだけでステイタス。
 がらがらと引き戸を開いて、恐る恐る入ってみれば、玄関もまた外観と同様渋く品格のある作りだった。
 貧乏性なので一万円を超える宿にはとんと縁がないが、本当はこういう宿はぞくぞくするくらい好きだ。

 ちょっとそっけないご主人?が出てきて、「子供料金は一人500円、パスポート使用は30分でお願いします」と杓子定規に伝えてきた。
 あれ、パスポートには入浴制限一時間とあったが・・・と思ったが、もとよりタダで入らせてもらおうというのだ、文句などひとつもありはしない。


外観からして渋く品格がある 浴室は地下に降りる



 早速階段を下りて浴室へ。
 こちらのお風呂は若乃湯と言う(若鹿の湯と書くこともある)。
 脱衣所は改築したばかりとみえてぴっかぴかだ。木の香り芳しいという感じだ。
 私はセンター系より断然旅館のお風呂の方が好きだが、子供たちはそうではない。今日は朝からドライブとか好きじゃないことをさせられて、きっと入らないとか言うだろうなと思っていた。
 「カナ、どうする?」
 「入りたくない」
 やっぱり。
 「じゃ脱衣所で待っててもいいよ、ママは入ってくるから」
 「何で一人で待っていなきゃいけないの?」
 レナはママについてくると言うのだから、まあカナは一人になるだろう。この言い方は、その後ぐずぐずああでもないこうでもないと言い出す前兆だ。
 しばらく押し問答。
 パパが男湯から気配を察して「カナ、ここの椅子は石だぞ」と声を掛けてくれた。
 子供たちは興味を示して見に行く。
 なるほど、洗い場の椅子がよくあるプラスチックや木ではなく、なんと一抱えもある石でできている。乗っかっている桶をずらしてみると、真ん中に排水用の穴が開いている。もちろん重くて持ち上がらない。
 カナがちょっと機嫌を直したと思ったら、今度はレナが「トイレ」
 うー、さっきトイレはいいのかと聞いたばかりじゃないか。古めかしい旅館では往々にしてあることだが、ここも脱衣所にトイレはついていない。特に自遊人パスポートなど使うと無料なので宿にトイレの場所を伺うのも憚られる。
 「がまんできないよ」
 仕方ない。一度脱いだ服をもう一度身につけた。玄関へ戻る途中のどこかにトイレはあるかもしれない。良かった。階段を上ったところにあった。これを借りよう。
 やっと、何もかもすませて、ようやく浴槽に辿り着いた。
 制限時間30分が入る前に終わっちゃいそうだ。


脱衣所は木の香り芳しくまだぴかぴかだった これが洗い場の石の椅子・・・重い




2-6.しばし時間を止めて・・・へ続く


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