紅葉の温泉を探せ 5-2

2.月山

　湯殿山、月山、羽黒山の三山を出羽三山と呼ぶ。御神体が岩から湧き出る温泉という珍しい湯殿山を奥の院として、三山の中でも一番目立つ高い山が月山だ。8合目に駐車場があって、そこまでは自家用車で登ることができる。狭い見通しの悪い道で、対向車があるたびにひやりとする。
　祭日の今日、朝の9時前でももう八合目駐車場は満車に近かった。みんな朝早く来て、月山登山をするのだろう。
　快晴の日だけあって八合目からの眺めは素晴らしい。
　庄内平野と日本海、鳥海山を一望だ。広がる黄緑色のパッチワークのような水田は、ここが米どころである証し。

　駐車場から月山中の宮まで登ってみることにした。案内図に記載された所要時間はおよそ15分。自然生態を守るため道から外れることの無いように木道が整備されている。
　6歳になったばかりのカナは結構喜んで自分から登っていた。登る前は行かないと少しダダを捏ねたが、歩き出すと夢中だ。
　レナはカナにつられてという感じだ。面白いものがあるときは走りそうな勢いで登るが、すぐにだれる。
　既に森林限界を越えているから高い木は無い。低木と湿原の草。少し紅葉も始まって、赤やオレンジに染まってる葉もある。あっ、竜胆のつぼみ。

　中の宮に着いて、おまいり。
　ここには鳥居が立っていて、その向こうに月山頂上が聳えている。なだらかな道に見えるがあそこまで行くには2時間以上かかるそうだ。私たちはここまでだね。
　そしてレナはお決まりの「抱っこ!!」
　川原毛といい、結局帰りはこれかい。