子連れ旅行温泉日記

紅葉の温泉を探せ 1-3


3.キノコとマムシ


 テントを張り始めたら薄日が差してきた。日が出るとちょっと気分も明るくなる。このまま天候にはどうか持ち直してほしい。
 子供たちもお手伝い。
 吹上高原キャンプ場はトイレもとても綺麗で良い。ドアは自動的に閉まるようになっていて虫が入らないような工夫もされている。
 何より驚いたのはオムツ替えシートや車椅子でも使えるトイレや、個室ごとに子供たちをちょっと座らせてズボンを脱がせたりできるスペースがあったこと。とても使いやすい。


上 テント設営、6歳のカナもお手伝い
下 3歳のレナはもしかして邪魔してる? 上 お天気は曇り
下 吹上高原キャンプ場のトイレは赤ちゃん連れOK



 3時を回ったところで、少し遊びに行くことにした。
 近くにキノコなど農産物を売っている場所があったのだ。
 車で行ってみるとこれが面白い。店の前に焼酎の空瓶に、なんとマムシを詰めて並べてある。ビンを持ち上げたらみんなにょろにょろとまだ動く。ビンに書かれた日付は7月や8月のもの。今は9月の後半だから…えーともう二ヶ月もビンに閉じ込められているのに生きているのー?
 物珍しそうに見ていたら、若奥さんが出ていらしていろいろ説明してくれた。
 ビンに閉じ込めて二ヶ月ぐらいすると、排泄物がみんな出尽くしてマムシの体の中が綺麗になるそうだ。そこでアルコールに漬け込むと、マムシが苦しがって毒を出す。その毒が体に良い。
 中には5月に捕らえてまだ売れていないマムシがいたが、あまり長いこと閉じ込めて苦しめるのも可哀想だから先日さばいて黒焼きにしてしまった。生のままだと1万円で売れるが黒焼きは6,000円になってしまう。けど、焼いたのをほしがる人もいるから新鮮なうちにさばいてしまった。
 マムシはこのあたりに沢山いる。特に温泉が湧いているような地熱のあるところで、雨が降った後の天気が良い蒸した日など、とぐろをまいて甲羅干しをしている。そこを捕まえる。
 捕まえるときは首の一番細くなっているところを一気につかむ。怖がって一番細いところをつかめないと、首を伸ばして噛まれるから絶対に慣れない人が捕まえたりしないほうがいい。ちくっと来ただけで痛くなくてもおしまいだからね。捕まえたら靴下でも何でも入れておく。この間何もなくて長靴に入れて運んできた人がいた。
 などなど。
 とても面白くてつい聞き入ってしまった。
 キウイの原種、コクワの実など食べさせてもらって、山シメジを買わせてもらった。


キノコと蝮を売る店ビンの中の蝮
キノコとマムシを売る店 とぐろを巻いている蝮が見える?
まだ生きている



1-4.裏切りの鬼首・吹上間歇泉へ続く


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