秋の駒ヶ根キャンプオフ日記 二日目


9月21日(土)

 阿智川に削られた谷はよく晴れていた。
 昨日の温泉は、私の入った女湯はいつも数人の先客がいたが、パパの入った男湯は、だーれもいなかったそうだ。もしかして伊那谷の温泉は女性客ばかりなのか? 特にあのあわや芋洗いの中に巻き込まれるところだった午後5時ごろの湯元ホテル阿智川でも、他に誰もいなかったとは、平日とはいえ、凄いと思う。
 湯船独占は何よりの贅沢だと思っている私としては、悔しいなぁ。



(画像左手の目立つ外壁の建物が、伊那華)

 昼神といえば朝市。

 
 そんなに規模は大きくないが、名物ということでがんばっているらしい。

 朝市で、朝風呂の時間を費やしてしまったので、お風呂に行く時間がなくなってしまったが、昨夜、露天風呂に林檎が浮かんでいたと説明したらカナはどうしても行くという。
 伊那華の露天風呂は、男湯は岩風呂二つだが、女湯はバリエーションに富んでいて、朝5時からチェックアウト10時までの間だけ、男湯と女湯が入れ替わる。
 だから朝はパパとでないと林檎風呂には行かれない。


 かじられたあとがある。夜中にネズミさんが来てかじっていったのかなぁ。

 昼神温泉をあとにして、向かったのは今田平。ここで葡萄狩りができるらしいけど、どこだろう。天竜川の河川敷は、マレットゴルフ場などあって、どこにもぶどう園など見当たらない。

 と、思ったら
 いきなり田んぼの中に葡萄畑が出現。
 昼神温泉で手に入れたちらしには、小学生以上食べ放題500円、お土産付き(ただし巨峰は別)とあったが、既に9月1日から巨峰のシーズンに入っており、残念ながら800円、お土産無しになっていた。

 
 連休だけど、初日の午前中だからか、他に誰もお客さんがいない。晴天が続いているから、足元も乾いていて歩きやすい。果物狩りは好きだけど、足元がぬかるんでいると結構辛いから。 

 こんなところにぶどう園?と思ったけど、甘くてとっても美味しい。
 葡萄は皮をむいて種を出さなきゃいけないから、大人は大変だけど、子供たちは口を開けて待っているだけ。少しは自分たちで食べる努力をしなさいよ~。

 お腹いっぱい葡萄を食べた後、水道で手を洗っていたら、子供たちがコンテナの中に落ちてしまった螻蛄(おけら)を見つけた。
 特にレナは初めて見る螻蛄に興味津々でその場を動こうとしない。
 ぶどう園の方が、ビニール袋に螻蛄を入れてくれた。剥いた林檎と梨も出してくれた。お世話になりました。

 ぶどうで手がべたべたになってしまったので、次はお風呂だね。
 この近くに全国露天風呂100選に選ばれたという、見晴らしの良い温泉があるはず。
 信州いいだ温泉 湯里湖

 建物はかなり古びていて、看板も錆びている。
 入り口はせまく、開け放たれた中には、ぎっしり直売する野菜が積み重なっている。入ると、すぐ受付だが、これまた狭いスペースだ。
 料金を払って男女別の脱衣所のドアを開ける。ここも割りと狭く、ベビーベッドなどは無い。早速お風呂に出てみると、ここは本当に露天風呂しかないんだ。
 かなり大きな露天風呂が渓谷に面している。湯船の右より中ほどに、噴水上に湯を噴出させているところがあり、それが凄い迫力。
 女湯は木が邪魔で、湯船につかったままではあまり遠くが見えないが、男湯のほうはもっと見晴らしが良さそう。手すりのあたりまで寄ってみると、眼下に天竜川が流れているのが見える。
 右手に木でできた大きなテラスのようなスペースがある。見晴台という感じだけど、不思議なのは露天風呂の中を通らないと行かれないこと。裸で開放感を味わってくださいということかな。

 左の端に、源泉が出ている湯口がある。
ここの浴槽の湯は循環のせいかほとんどまったくにゅるにゅる感が感じれないが、この源泉だけは少しにゅるにゅるする。無色透明、湯面には、少し油膜のようなものが浮いている。においは硫黄系。味も青森の猿倉温泉を薄めたようなあっさりしたゆで卵系の味。
 笑えるのは備え付けの飲泉コップで、柄の長い竹製の洒落たものを置いているが、その竹がひび割れているので、注いでも飲もうとすると飲む前にみんなこぼれてしまう(笑)。役に立ってないじゃないか。

 あとは買出しをして駒ヶ根へ。
 ICで、オフのメンバーなんのさんをピックアップ。
 駒ヶ根の家族旅行村キャンプ場は、本当にICから近く、設備も整っていた。
 受付を済ませ、テントを張り始めたら、さらにしげさんメタさんのご夫婦も到着。テントの準備が終わるころには、れもん一家も登場だ。



 
 メタさんたちが松坂牛を持ってきてくれたので、今夜は焼肉メインのバーベキュー。
 夕日が落ちて、とっぷりと暗くなるころには、れもんのチャット仲間の疾風くんも乱入。楽しい夕食となった。

 夕食の後は、キャンプ場に併設されている早太郎温泉 こぶしの湯へ。
 連休だしキャンプで来ている人たちがちょうど入浴するような時間だったので、かなり混みあっていた。
 湯は循環で、今回の旅では初めて薄いカルキ臭をかいだかな。にゅるにゅる感もほとんど感じられず、あまり特徴の無い湯。
 夜なので景色は見えないが、昼間なら山が見えるのだろう。檜と岩風呂と露天風呂はふたつ。内湯も大きめ。

 明日晴れていたら千畳敷に行こうね。でも月は笠をかぶってる。曇っていたら、残念だけどあきらめて、果物狩りとウイスキー工場を見に行こう。
 火を囲んで話し込んでいると、なかなか席を立つ気にならないんだよね。
 ランタンの灯りに照らされて、静かなキャンプの夜は更けていくね。

つづく


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