キッザニア X キッザニア 夏の終わりのキッザニア

*07*



思った通りお客さんはすぐに集まったと見え、6時56分にビューティーサロンをのぞいたときには、レナはもう支度をしていた。

今回のメイクアップ店員は2人。
たぶんレナと一緒にやるもう一人が「メイクアップをやりたい」と言ったので、自動的に次に並んだレナもメイクアップということになったのだろう。



少しレナの仕事を見ていると、鐘の音が聞こえてきた。

しまった!!
カナの街時計の本番が始まる。

私は慌てて2階のペアレンツラウンジへ急いだ。





街時計を見学するにはペアレンツラウンジが一番だが、今回のカメラはズームが3倍しかないし、カナのポジションは一番遠いところだった。

ちなみに街時計は必ずプロカメラマンが一人ずつ撮影して、写真を千円で販売してくれる。

でも高くて千円出せな〜いという人には、終わった後、カメラマンが一人ずつ撮影しているときに、入り口のガラス越しに撮影するのをお勧めする。

ほとんどの回は街時計パフォーマンスが終わった後に撮影会だが、閉園を告げる最終の回のみパフォーマンス前に撮影するので、ここだけちょっと気をつけてね。





こちらはビューティーサロンでお仕事に入るレナ
さて私はこのときハラハラやきもきしていた。
というのは、街時計前から廊下の先にちらっと見えるビジネススクールが今まさにその回が終わろうとしていたからだ。

終わればすぐ次の回が始まるけど、まず定員以上の子供がビジネススクールに並んでいるとは思えない。

もしビジネススクールより先に街時計が終われば、カナはそのまままたもや待ち時間無しで次のお仕事にありつけるのでは?

ビジネススクールはデパートに調査に行き、新たな商品アイデアを考える仕事で、あまり人気は無くいつも定員割れしているが、人気がないからと言って面白くないというわけではない典型パビリオンである。

実際高学年以上の子供に聞けば、かなりの確率で「楽しい」と言うと思う(うちの娘二人や、一緒に来たことのある同年齢のお友達の間でもビジネススクールは人気だ)。

とにかくこうなると人間勝手なもので、早く街時計終わらないかなとそればっかり考える。
しかし当の街時計は、全員の撮影がとっくに終わったにも関わらず、お土産の日時計の説明など長々としていてなかなか終わらない。



ああ、もう駄目だと思った。

街時計が終わる前にビジネススクールのその回が終わったようで、ぞろぞろと子供たちが出てくるのが見えた。

定員割れしていようと、ほとんどのパビリオンは他の子供を待たずに、すぐ次の回が始まってしまう。

どうやら待っていた何人かの子供がもうビジネススクールの中に入っていったようだ。
駄目だったか〜・・・。

8割方諦めて、ようやく街時計から出てきたカナをビジネススクールの前に連れていったら、先に入った子供は三人のようで、もう席に荷物を置いてユニフォームを掛けてあるハンガーラックの方に来るところだった。

まだ仕事自体が始まっていなければ入れるかも。

奥にいたスーパーバイザーがこちらを見たときに、手を挙げてアピールした。

スーパーバイザーが出てきてカナに聞いた。
「やりますか?」





レナはまだメイクアップのお仕事中。

後ろ向きだったり人の影になっちゃったりなかなか顔が写せないけど、ここでも鏡が大活躍。

しっかし子供が子供に化粧してあげるなんて、キッザニアならでは。



終わったら、お客さんにお客さんのカードを渡すところまでがビューティーサロン店員のお仕事。

どうもありがとうございましたと背筋を伸ばしてお辞儀。

そうそう、レナがビューティーサロンに並んだときに、後から来た子供(客じゃなくて店員希望)にスーパーバイザーが、今からだと最後のお仕事になるかもしれませんと言っていた。

もうそんな時間?
ということは、最後のお仕事をどうするか考えた上でそろそろ行動しなきゃ。

キッザニアの各パビリオンは、閉園に間に合うよう終わる最後の回の定員が埋まった段階で、募集を終了する。

2部の閉園は9時で、例え2時間前の7時でも計算して最後の回まで定員が並んだら、もうそこでストップ。
だから8時を回ると次々パビリオンが看板を下ろす。
この最後の仕事を巧く回すのが腕の見せ所。



レナはまたまたパイロットをチェックしに行ったが、待っている子供の人数に恐れをなして、今度は待ち時間を聞かなかった。

とにかくレナはお金を稼ぎたいようだ。
私としてはせっかくこの夏休み後半だけソフトクリームショップが(私の大好きな)マンゴー味になっているので、是非とも体験してほしかったのだが(レナ自身、マンゴー味食べたいと言っていた)、残念ながら8キッゾも支払うソフトクリームショップ体験は却下だろう。

あまり待たずにしかもレナがやる気になりそうなところ・・・建設現場の手前の階段から2階へ移動して、焦るレナはいきなり左へ行こうとした。
おいおい、そっちは何も無いよ。
建設作業員がパネルを貼るスペースがあるだけだって。
相変わらずキミは方向音痴だな。

廊下を突き当たりまで進んで、印刷工房が目に入った。ポスターをデザインする印刷工房は、最近姉のカナのお気に入りだ。

待つ椅子は誰も並んでいないが、中をのぞくともうみんな着々とデザインが進んでいるようなのでそれほど長くは待たないで済みそうだ。

「印刷工房、やる」
レナが決意した。

しばらくして中からスーパーバイザーが出てきてレナに番号札を掛けた。
「何分ぐらい待ちますか?」と私。
「そんなには待たないのですが、体験時間が40分ほど掛かりますので、最後のお仕事になるかもしれません」
もうちょっと正確な待ち時間が知りたかったな。

現在7時24分。
まだ最後のお仕事になるとは思っていない。
この辺は自信がある。



レナを印刷工房に置いて、急いでカナの様子を見に行くと、もうビジネススクールはもぬけの空だった。

みんなデパートに調査に行っているんだ。

そこで今度はデパートに行こうとスポーツクラブ横の階段を降りたら、昇ってくるカナとすれ違った。

なんだもう調査終わっちゃったのかー。
調査中の様子が見たかったのに残念。


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