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榛名湖日記ファイナル3-2


2.さようなら、湖の見えるおうち

 その後、カナとレナはさらにりんごのアイスクリームを頂いて、私たちは管理人室や地下のボイラー室を見学させてもらった。
 ここは温泉ではないけど大浴場(サイズ的には中浴場ぐらいか?)があって、循環装置などもある。水質が悪いので藻が発生しちゃって清掃が大変なのだと聞く。循環装置の中まで全部あけて清掃したのは今の管理人さんが仕事を引き継いでからの3年間に二度ほどなのだそうだ。自動塩素投入装置もあって、引き継いだとき故障していたので困ったら、会社の方から手動で浴槽に直接塩素を投入すれば良いととんでもないことを言われたなどという興味深いお話など聞くことができた。

 時間になって出発する。
 さようなら、榛名湖の宿。湖の見えるおうち。
 沢山沢山の思い出をありがとう。
 管理人さんの車に離されないよう、カーブを数えながら山麓を降りていく。赤城山の上には雲もかかっているが、市街地のパノラマはくっきりと見える。こうして榛名山を下るのも最後だろうか。


今朝の烏帽子岳
烏帽子岳もこれで見納め 入り口で遊ぶカナとレナ
上 ちゃっかりアイスクリームを頂くレナ  上 浴槽用循環装置のパイプ

下 塩素自動投入装置  下 循環装置本体。中には濾過用の砂など入っているそうです。


 案内してもらった管理人ご夫妻の自宅は、眺めの良い居心地の良い素敵なおうちだった。
 山歩きが趣味だというお二人の、これまでの登山記録は全て奥さんが写真と文章でアルバムにまとめていた。ずらりと並んだアルバムの背表紙を読んでいるだけで、生半可な量の記録ではないことがわかる。
 綺麗に撮れたブロッケン現象の写真など見せてもらっていたら、ふとしたことからお二人もスイスが好きなことが判り、メンリッヒェンに登ったなどという話をしたところ、スイスのアルバムも見せていただくことができた。
 一冊読んだだけだが、ツェルマットのホテルでのエピソード、ハイキング中の出来事、丁寧にひとつずつ名前を明記した高山植物や途中でであった野生動物のスナップなどと一緒に、活き活きと記されている。出版しても良いような出来で特別に見せていただくのがもったいないようだ。
 管理人ご夫妻は、2ヶ月もスイスに滞在してアルプスを楽しまれたと言う。今の仕事を終えたら、今度は3ヶ月単位でヨーロッパアルプスへ行く計画も立てておられるそうだ。

 私たちは山歩きを始めてみようか、と思っていた頃にちょうど子供ができて、それきりになっていた。もう少しして、子供たちをおいて出かけられるようになったら、こんな風に山へ行くのも楽しいかもしれない。
 管理人さんご夫妻は、もし私たちがもう少し年を重ねるとしたら、こんな風に有りたいと思うような、そんな素敵なご夫婦なのだ。


上 榛名富士ともお別れ  上 山麓を下ります。伊香保ルートは結構雪が残っています。

下 伊香保の手前から、赤城山をのぞむ  下 下り切って、冬の関東平野。空が広いです。




3-3.忘れられないおにぎりの味へ続く


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