子連れ旅行温泉日記

雪見露天風呂紀行【榛名湖日記8】7-1


1.榛名湖の新年

最終日 2004年1月1日(目)


 本当なら今頃は自宅で目覚めているはずだ。
 2004年の始まり。
 でもここは東京じゃない。
 上州榛名湖。風光明媚の山の上、青い澄んだ湖のほとりで、カーテンを引けば初つ日を浴びる湖面がきらきらと輝く。

 5泊6日の旅の旅程。大晦日の夜には帰途についているはずだった。
 降ってわいたような嬉しい延長の一泊。
 念願の榛名湖での年越し。
 もう2003年は過ぎてしまった。いろいろなところへ行ったけど、この榛名湖が一番多かった。
 目が覚めると新しい年。あけましておめでとう。


榛名湖の初日の出
2004年の始まりだ

大好きな榛名湖で新年を迎えられるとは思っていなかった


 もう一度荷物を詰めなおして車に運ぶ。
 凍り付いてつるつると滑る通路、階段に積もった雪を積み上げてパパが作ったかまくらとソリコース、みんな今日でお別れ。
 チェックアウトの手続きをしたら、管理人の奥さんが、
「今、甘酒を持ってくるから待っていてね」と仰った。
 そういえば朝、館内放送で、今日は元旦なので朝風呂の準備ができていて、ロビーには甘酒が用意してあるといっていた。
 のんびり飲んでいる暇は無いだろうと思っていたが、奥さんが大きな鍋を抱えるようにして奥から出してきてくれたので、頂いてから帰ることにした。
 鍋の中は手作りの甘酒がなみなみと入っている。
 お玉でカップに注いで、パパと二人で口に運ぶ。
 熱い。熱いけど美味しい。
 とっても体が温まる。
 というか、舌を火傷した(笑)。

 子供たちは外で雪遊びをしているので、大人二人で甘酒を頂いていると、既に初詣を終えたのか、二組の宿泊客が次々戻ってこられた。
 みんな大釜の甘酒を見て顔をほころばせる。寒い外から入ってきたら、こういうのが嬉しいに違いない。
 みんなで注ぎあいながら、ここではどんな魚が釣れるだの、いつ来ても景色が良いだのそんな話をしている。常連さんが多いのだ。
 管理人さんは初湯の準備で早朝から働いていたため、今は休憩されているとのこと、奥さんに、また湖が凍ったら参りますと告げて、宿をあとにすることにした。
 大丈夫。まだ最後じゃない。
 本当のお別れをするには早すぎる。
 カナとレナにも、またすぐ戻ってくるからと言って、車を出す。
 後ろ髪を引かれる思い。
 思いがけない最後の一泊。いい思い出になった。


あの日甘酒を頂いたことも、いい思い出になってしまうの
だろう… 今朝も潔い青空を背景に烏帽子岳




7-2.榛名神社で初詣へ続く


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