子連れ旅行温泉日記

今度こそ紅葉の温泉を探せ 榛名湖日記7 2-6


6.みみずく土偶メイクアップ

 最近はあまり温泉に入りたがらないからと、今日はどこにも立ち寄り湯しなかったら、カナとレナは「温泉に入りたい」とか言う。人の気も知らないで(笑)。
 仕方ないので食べ終わったらレークサイドゆうすげに行くことにした。
 榛名湖には榛名湖温泉があり、ゆうすげ元湯レークサイドゆうすげという二つの施設がある。どちらも立ち寄り入浴可能で、ゆうすげ元湯は露天風呂など備えて強気の600円、レークサイドゆうすげは古びた施設で400円だ。しかし実は濾過循環のゆうすげ元湯より、お湯は源泉掛け流し、かつ浴室からの展望でもレークサイドが数倍勝っていることはあまり知られていない。
 初めて榛名湖に来たとき、家族でゆうすげ元湯に入り、つまらない温泉だなと思った。だからその後も榛名湖温泉には寄らなかったのだが、今年の4月に私はレナと二人だけでレークサイドにも入る機会があった。
 だからママとレナはレークサイドに入湯済みだ。パパとカナは未湯。今日はみんなで入ってみよう。時間は6時。宿泊者はちょうど夕食を召し上がっている頃だろう。

 先ほど赤城ふれあいまつりの情報を入手した「ぐんま観光イベント特集」がここでも役に立つ。レークサイドで割引クーポンを出すと、400円の入浴料が半額の200円になるのだ。
 フロントでクーポンを見せると、係りの人は「こんなのあるの、知らなかった」と吃驚していた。使っている人、あまりいないのかしらん。
 「大人は400円のところ、200円として…子供の分が書いてないわね、子供は3歳から200円なんだけど、それも半額かしら、それとも…いいわ、全部で400円」
 はにゃ。
 大人半額だけでなく、子供はタダになってしまった。いやぁ、感謝。家族4人で計400円。コストパフォーマンス良すぎ。

 ここの温泉は茶色い。伊香保にもちょっと似た薄めた泥水のような色。ここの不思議なところは体感温度。前も感じたが、入る前はすごく熱いのに、体を沈めてしまうと全然熱さを感じない。それは私だけでなく子供たちも同じだったようで、先に洗い終わったカナとレナに、お風呂に入っていていいよと伝えたら、二人ともママが洗い終わるまで縁で待っていた。どうも掛け流されてくるお湯に触っただけで、熱くて入れないと判断したらしい。
 ふふん、ここのお湯は入れてしまったが勝ちよ。
 熱くない場所を探してあげるね、と浴槽内を歩き回り、一番隅を指した。
 あそこが熱くなかった。抱っこしてあそこまで連れて行ってあげるから、となだめて、すみっこで入浴させてやると「あっ、熱くない。ここだけじゃない、全部熱くない!! レナもおいでよ」
 でっしょー。

 夜なので残念ながら湖の景色は見えない。
 窓が細く開いていたので、顔を出してみた。涼しくて気持ちいい。レークサイドの浴室は、ロマンティックには程遠いが、この窓の外の景色はいいよ。宵闇の中に浮かぶ岸の灯りが全て湖に鏡のように写り込み、宝石がこぼれているみたい。

 上がるとパパがビールを片手に待っていた。それを見て子供たちも口々に喉が渇いた、お茶が飲みたいと騒ぎ出す。宿に戻れば冷たいお茶があるからとなだめて外に連れ出す。
 パパが同浴した人は、近所にマンションを買っていてしばしばレークサイドに入りに来るそうだ。お風呂で言われたらしい。
 「あんた若いのに隣(ゆうすげ元湯)じゃなくて、こっち(レークサイド)に入りに来るなんて、なかなかやるねぇ」

 部屋に戻ったら、カナとレナが真剣に何かやりはじめた。
 昼間作ったみみずく土偶キーホルダーを完成させるのだという。どう、可愛くなったでしょ、と見せられて面食らった。なんとサインペンやクレヨンで彩色してある。
 …赤城ふれあいまつりの実行委員も、こんなオプションまでは考えていなかったに違いない。
 子供たちのやることって楽しい。


みみずく土偶
彩色をほどこしたみみずく土偶キーホルダー


尾瀬の地酒 水芭蕉
尾瀬の地酒、水芭蕉
…あっ、もう減ってる!!




3-1.榛名湖の朝へ続く


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