◆◇夏休み函館紀行◇◆
母娘函館観光旅行記
大沼湖畔を走り出してすぐに小洒落たカフェを見つけた。
そういえば函館のガイドブックにもたくさん美味しそうなデザートやお土産が載っていたな。
流石は函館近郊。きっとこの大沼湖畔にも素敵なレストランとかカフェとかいっぱいあるんだろうなぁなんて感心しながらも、私たちはふらふらと吸い込まれるようにその店の庭を兼ねているような草花咲く駐車場に入っていった。
後からわかったことだが、ここは広い湖畔唯一のカフェだった。
大沼公園駅前にはいろんな店もあるが、それを除けばゆっくりお茶できるような店はここしか無かった。
お茶や甘いものや軽食を求めるならば、ここで立ち寄るのが正解だった。
いや、本当に後からわかったことだ。
この時はこんな店が湖畔に点在してると疑わず、にも関わらず最初に目についたこの店に、私たちはサイクリングに出発したばかりなのに「一休みしちゃおっか」とか言いながら入っていったのだ。
レンガ色の外壁のその店の名はシャルル ド ミル。
ナスターチウムの鉢が下げられた入り口を開けると、中は沖縄のロケカフェを思い出させるような作りだった。
そこここに飾られた草花。
あえて統一感を出さない家具。
そして一部が温室のように庭の方を向いて張り出していて、そちらの席は人気なのか全て塞がっていた。
こんなところにぽつりとあるのにかなり混んでいる。
混んでいるといっても、大勢いるのではなく、どの客もまったり長居をしているので席が空かないといった風情だ。
カナはがっつりとサンドイッチを、私とレナは軽くデザートになるものを注文した。
席に届けられたサンドイッチを見てそのボリュームにビックリ。皿いっぱいにサンドイッチ本体だけでなくサラダとフルーツが載っている。
レナはパフェ。
私はレアチョコレートケーキ。
このレアチョコケーキ、トップに載っているオレンジピールがいい味出している。私はチョコとオレンジの組み合わせが大好き。
さあサイクリングだーと息巻いて出発したにも関わらず、既にカフェで約1時間のブレーキ。
まあいいか。
後から振り返るとこの函館旅行、移動しては甘いものを食べまくっていたような気がする。
12時半。
店に入ったときはランチのつもりはなかったが、お腹がいっぱいになったので再びサドルにまたがりペダルをこぎだす。