9.大沼プリンスホテルへ
さて、私たちの今日の予定は、これから今晩泊まる
大沼プリンスホテルに行って自転車を借りて大沼湖畔をサイクリング・・・のつもりだ。
宿泊予約はじゃらんで取ったが、大沼プリンスホテルを選んだ理由は、温泉である、大沼公園駅からホテルまで無料送迎してもらえる、そしてプランにレンタサイクルがセットでついていた・・・この三つだ。
だから送迎バスの乗り場についても事前に電話で確認しておいた。
しかし問題は時間。
函館から大沼公園に到着したのが9時55分で、送迎バスの時間が10時20分って・・・。
利用する人はみんな同じ特急で到着するだろうから、もっと接続のよい時間帯にするって考えはないのかな。
しばらく大沼観光案内所でパンフレットを見たりして時間をつぶしてからバス停に行くと、時間少し前にバス停に来ていたマイクロバスのフレンドリーな運転手のおじさんが車のドアを開けてくれた。
意外にも私たちの他にお客さんはいなかった。
すぐに車は発車して、「なんでこんな時間にプリンスホテルに行くの?」とおじさん。
な、なんでって・・・
「自転車をレンタルしているので大沼をサイクリングしようと思って・・・」
おじさんは本気?と言った聞き方をする。
えーっ、大沼観光のメインってそもそもサイクリングじゃないのー? サイクリング定番だと思っていたよ。
「いや、プリンスホテルで自転車借りるって言うからさ、プリンスからだと大沼までの坂道がきついんだよね。先日も自転車でそこで転んだ人がいるんだよ。どっちかと言うと大沼公園駅前の大沼国際交流プラザで自転車借りる方が楽だよ。中国人とか大勢でやってきてみんなあそこで借りるんだ」
いや、あの、私、中国人じゃないし。
「プリンスホテルよりグリーンピア大沼の方が遊ぶところいっぱいあるよ。プールとかパターゴルフとか」
いやいやせっかくはるばる東京から北海道に来たのに北海道以外でもできることしてもしょうがないから。
おじさんは他にもいろいろ教えてくれて、プリンスホテルまでの道行きは退屈しなかった。
最後にプリンスの敷地に曲がってすぐのところで、入り口にあるパン屋さんが美味しいからぜひ食べてみてと。
「わざわざ遠くから買いに来るお客さんもいるんだよ」
よぉし、明日の朝食はプリンスホテルのパンだ!!