さくらんぼ東根温泉よし田川別館

子連れ家族のための温泉ポイント

さくらんぼ東根温泉よし田川別館体験レポート

穴場でもなんでもない温泉地の、穴場でもなんでもない感じの旅館だけど、あまりGoogleの口コミ数も多くはなく、あまりよくない評価も目に付く。その多くは古いという点。確かに絨毯や暖簾に古さは感じた。だけど泊まってみたら、あんがい知られていない所にもいいところがあるとむしろ気に入った。

コロナ禍の旅行支援を利用した旅だったから、特にお得感を感じたというのはあるかもしれないけど、普段でも内容に対してかなり安く感じる。激安ではない分、ますます目立たないかもしれないが、ここはなかなかいいよ。

フロント前

泊まった客室

温泉は掛け流しではない。それはしょうがない。そこのところはこだわらない人向け。お風呂自体はとても良かった。そして女将や働いている人の印象もとても良かった。古いけど、清掃が行き届いていないわけじゃない。ただ宿の方で古さに慣れちゃっているとこはあるかも。

広縁

浴衣と帯とタオル

お風呂と部屋は綺麗だった。廊下の絨毯や男女別の暖簾は取り替えられればより印象が良くなるはず。

夕食

朝食

で、お風呂に関しては、男湯と女湯と貸切風呂があって、全て内湯は檜製の湯舟。特に男湯と女湯の檜は古代檜だそうで、なかなか風格がある。もともと木の浴槽は好きだけど。

女湯「花風の湯」の内湯

露天風呂は巨岩が配置してある庭園風呂。雪の季節だったから風情ある雪見風呂になっていた。

女湯「花風の湯」の露天風呂

さらにキジが遊びに来てびっくり！風流やのう。

露天風呂に来たキジ、なんか日本画の一場面みたい

貸切風呂は本来は有料なのだが、貸切風呂付きプランで泊まったので1回無料で利用できた。これまた貸切というには広く、なかなかの贅沢さ。ただ趣向としては男湯・女湯と似てしまっているのがもったいない。いっそ全然別のお風呂にすれば良かったのに。

湯口

お湯の印象はうっすら黄茶色で透明感があり、においは薄くわずかに重めの焦げ臭とモールっぽいにおい。肌触りは硬いビニールを撫でているようで、表面にふわっとした層があり、滑らせるとふわっきゅっと止まる。湯上りはキュッキュッとしている。

貸切風呂の内湯

なお東根温泉は温泉街全体で共同源泉を使用しているが、源泉そのものは4本あり、そのどれから引いているかは宿によって異なるそう。よし田川別館の使っている源泉は、共同浴場「いしの湯」と同じもの。ちなみに「いしの湯」はこの時休業していた。

貸切風呂の露天風呂

源泉のある場所は「よし田川別館」の駐車場の近くで、40年ほど前に降った雨水が地中で温められてそこで湧いていると言われているそうだ。

いろいろなところが絵になるということは、センスの良い宿なのであろう

源泉温度は60度以上あるが、「よし田川別館」ではいったんタンクに貯めて冷まし、ほぼ加水せずにお風呂に注いでいる。露天風呂は冷めすぎるのでむしろ加温もしている。

庭園を望む池畔亭というお部屋