ときわ健康温泉

東京板橋の温泉銭湯、昔から使っている地下水を調べたら温泉だった

  • 所在地 東京都板橋区中台1-25-5 TEL 03-3933-1487
  • 関連サイトURL 板橋区浴場組合 http://1010itabashi.or.jp/detail/195/
  • 泉質 メタ珪酸による規定泉 (源泉名は板橋温泉)
  • 営業時間
     日曜日 9時から23時半
     平日・祝祭日  14時から23時半
  • 定休日 月曜日(祝祭日の場合は火曜日)
  • 料金 大人460円、小学生180円、乳幼児80円(5歳以下)
  • 設備等 男女別内湯、男女別露天風呂、薬湯、サウナ(別料金400円・バスタオルとタオルつき)、椅子席の休憩室、地下にカラオケ屋も。あと意外にも駐車場完備
[2004年3月のデータ ただし料金・営業時間は2015年3月のデータ]

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  • 湯温★★★☆☆ 泉質★★★★☆  湯温はちょっと熱め、薬湯はアトピーに効くらしい
  • 設備★★★★☆ 雰囲気★☆☆☆☆ 脱衣所に赤ちゃん脱衣に使えそうな長椅子あり、休憩室のベビーベッドも使えるかも

ときわ健康温泉 体験レポート

ときわ健康温泉 外観

 温泉にはよく行くけれど、銭湯のことは実はあまりよく知らない。
 滅多に行かないもので。
 ここは銭湯。でも使っている地下水を調べたらメタ珪酸を含む温泉だった。泉質名がつくほどの成分は無く、源泉温度も17度、 メタ珪酸が69.9mg/1kgとぎりぎり温泉法上の温泉に該当する(メタ珪酸は50mg以上あれば温泉)。

 温泉だから天然温泉を名乗り、それを一応売りにしているが、ご主人はあまり温泉の内容には興味が無いようだ。調べてみたら温泉だったよ。でもどういう成分が入っているかよく知らないんだ、 とこういう感じである。

 住宅街の一角にあり、狭い路地のマンションの一階。
 外観は赤と青を使った看板からしてなかなかB級感が漂う。
 入り口は二箇所にあり、受付のあるスペースが椅子とテーブルのある休憩室になっていた。
 意外に広い。それに綺麗で新しい。そこから地下への階段もあり、昼間はオープンしていないがカラオケの店になっているようだ。

 脱衣所には随分沢山ロッカーがあるなと思ったら、一部は常連専用ロッカーだった。名前と有効期限が書かれている。シャンプーなど置いておくのだろう。
 赤ちゃんの脱衣に使えそうな長椅子が二つあったが、そのほかに先ほどの休憩室にもベビーベッドのようなものがあったので、頼めば使わせてもらえるかもしれない。

ときわ健康温泉 壁には何故かスイスのトゥーン湖が

 浴室に行って吃驚した。銭湯というと、壁に富士山が描かれているという先入観があったが、なんとここはスイスの トゥーン湖から見るオーバーホーフェン城の写真が飾られている。
 何故に銭湯でスイス??
 (ところで男湯は何の写真だろう?)

 浴室も広々として清潔だ。カランは沢山あり固定式のシャワーがついているが、石鹸、シャンプーの類はまったく用意されていない。持参するか受付で購入するしかない。

 上から二番目の画像の手前は水風呂、奥が大きな浴槽になっており、ボディーマッサージ、ハイパワージェット(どちらも圧注浴の一種)、打たせ湯、寝湯、歩行湯などがある。 歩行湯というのは足元がでこぼこになっていてふくらはぎにジェット水流があたるタイプだ。
 電気風呂があるのが銭湯っぽい。びりびりきそうで怖いので、手だけ入れてみた。
 うーん、それでもぴりぴり来る。

ときわ健康温泉 露天風呂

 さてこの温泉には露天風呂もある(三番目の画像)。
 街中にあるので意外だが、一応ちゃんとした露天風呂だ。
 といっても空の一部と電信柱が見えるだけの慎ましい露天風呂だが。

 内湯でもカルキ臭がしていたが、この露天風呂は特に凄かった。
 プールよりカルキ臭いのだ。
 ちょっと塩素入れすぎじゃないか?

 お湯は無色透明無味無臭で浴感もほとんど無いが、湯上りは塩泉のような明瞭な肌のつっぱり感がある。

 露天風呂の隣にあるのは薬湯だ(一番下の画像)。見事に真っ茶色。これを見て、おお、温泉だと思ってはいけない。
 これは芳泉という生薬を使った漢方薬湯だ。湯口の下に漢方入浴剤を入れた布の袋が二つ下がっており、ここから強烈な臭いと色、湯の花みたいな赤茶色の塊が出てくるのだ。
 この浴槽は何故か深くて、お湯の透明度がないので階段に足をぶつけてしまった。要注意だ。

ときわ健康温泉 薬湯

 ところでここのカランが源泉であることは意外に知られていない。
 源泉を汲み上げ加熱し、ずらっと並んだカラン・シャワーに供給しているのだ。
 普通、温泉では成分を全て洗い流してしまわないように上がり湯をかけないといわれることが多いが、このときわ健康温泉に関しては、浴槽でゆっくり温まった後、 源泉シャワーで全身の塩素を洗い落として上がるのが通というものだろう。

 そして脱衣所の冷水サーバで水分を補給することも忘れてはいけない。
 この冷水サーバの水もなんと源泉なのだ。
 ペットボトルに汲んで帰る常連も多いのだそうだ。

 温泉の成分のことはよく判らないが、実はこのお湯でお茶や珈琲を入れると美味いんだよ、とご主人。
 これが本当の温泉の使い方というものなのかもしれない。