中禅寺温泉 中禅寺金谷ホテル

優雅な老舗リゾートホテル

  • 所在地 栃木県日光市中宮祠2482 TEL 0288-51-0001
  • 公式サイトURI http://www.kanayahotel.co.jp/ckh/
  • 泉質 含硫黄-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩温泉(硫化水素型)(中性低張性高温泉)
  • 源泉 奥日光開発(株)1号2号混合泉
  • 設備等 男女別内湯、男女別露天風呂、サウナ
  • 日帰り温泉営業時間 13:00~16:00
  • 日帰り入浴料 大人1,000円、小学生500円
[2005年2月のデータ ただし立ち寄り入浴料・日帰り営業時間等は2016年1月のデータ]

子連れ家族のための温泉ポイント温泉ランキング

  • 温度★★★★★  泉質 ★★★☆☆  お湯は特に露天風呂がぬるめ
  • 設備★★★☆☆  雰囲気★★★★☆ 濁り湯で底が見えないので子連れは注意

中禅寺温泉 中禅寺金谷ホテル 体験レポート

中禅寺温泉 中禅寺金谷ホテル外観 中禅寺金谷ホテルの空風呂ロケーション

 日光と中禅寺湖に建つ金谷ホテルは、日本のリゾートホテルの先駆けと呼ばれる。
 日光の金谷ホテルは創業明治6年、中禅寺湖畔の金谷ホテルは創業昭和15年。当時は中禅寺金谷ホテルも日光観光ホテルという名称だった。

 中禅寺湖でも最も賑わう華厳の滝周辺ではなく、少し離れた閑静な木立の中に真新しいウッディなホテルが建っている。
 これが中禅寺金谷ホテル。今のカナディアンなログハウス風にリニューアルしたのは平成4年のこと。
 去年浴室も新しくし、空ぶろと名付けられた。基本的には宿泊者専用だが、秋から試験的に立ち寄り入浴も受け入れてくれている。

 入り口は広くは無かったが、一歩入ると洗練された雰囲気が漂うロビー。
 自遊人という雑誌についてきたパスポートで、無料で入浴をお願いするのも憚られるような感じだったが、バスタオルや足ふきマットまで無料で貸してくれた。ぱりっと詰め襟の制服を着こなした感じの良いドアマン(ドアウーマン)が、無料の幼児の分もタオルをつけてくれたのは感激だ。

 お風呂は別棟で駐車場からも見えていたが、一応館内を通っていくようになっている。
 廊下も高級感があり、外に出る手前にアンティークな休憩室がある。
 いったん外に出ると、木立の合間に中禅寺湖が見えた。

 お風呂は独立した真新しい建物で、入り口には暗証番号を入力する電子キー。
 駐車場からも直接行かれるため、無断入浴を防ぐためだろう。盗難などの防犯にも役立ちそうだ。フロントで手続きをした人だけが、その日の暗証番号を教えてもらえる。
 ぴぴっと入力して鍵を開けた。
 ここで男女別に別れる。
 男湯はこのとき貸切状態、女湯は何人か先客が居た。

中禅寺金谷ホテルの露天風呂と中禅寺湖 中禅寺金谷ホテル空ぶろの内湯

 内湯は小さめの長方形の浴槽。
 綺麗なミントグリーンのお湯で、細かい濁りが一面にあり透明度が低い。
 サンルーム風でガラス張りの明るい浴室。
 きちんとシャンプー、リンス、ボディーソープが備え付けてある。

 熱めのお湯で、珍しく浴槽が三段になっている。注意書きがあるものの、濁り湯で底が見えないので要注意だ。
 強いゆで卵の臭い。少し焦げたような臭いもする。
 肌触りは激しくきしきしとする。まったくすべすべ感がない。中禅寺温泉は日光湯元からの引き湯だ。というか、この辺りの温泉はほとんど湯量豊富な日光湯元からの引き湯になる。湯元のお湯ってこんなにすべすべ感が無いお湯だったかしら。

 露天風呂は岩風呂で、ぬるくて浅い。
 お湯の濁り度は内湯より低く、足先までうっすらと見えるが、湯の花はこちらの方が大きい。
 なんとなく加水でかなり薄まっているようだし内湯の方が鮮度が良さそうだが、露天風呂の湯口の岩は、硫黄分でカスタードクリーム色に染まっていてとても綺麗だ。

 子供たちはお互いに髪の毛を洗い合った後、少し内湯に入り、それから露天風呂で長い時間遊んでいた。
 ここはお風呂から雪は取れないが、内湯から出るドアや、岩の上につららなど氷が張っていて、それが気に入ったらしい。氷を全部集めてきて、岩の上に乗せていた。
 つもった雪が邪魔で微妙に中禅寺湖は見えない。
 立ち上がると少しだけ。
 雪のない季節だと、露天風呂から見ることもできるのかもしれない。
 空は晴れているのに、ときおりきらきらと細かい氷のかけらがきらめきながら降ってきた。
 湯面に落ちると瞬時に消えてしまうそれは、儚い夢みたいだった。