大滝温泉 彩の国ふれあいの森こまどり荘

奥秩父の山の中の村営宿泊施設

  • 所在地 〒369-1903埼玉県秩父郡大滝村大字中津川447番地 TEL 0494-56-0100 FAX 0494-56-0170
  • 公式サイトURI http://www.komadorisou.jp/
  • 泉質 ナトリウム・塩化物温泉
  • 設備等 男女別内湯
  • 入浴料 大人600円、小学生300円、乳幼児150円(3時間以内の料金)
  • 日帰り入浴営業時間 11時~16時
  • 休業日 毎週木曜日(GWと夏期を除く) 及び 冬季休業(12月~3月)
[2004年9月のデータ]

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  • 湯温★★★★☆ 泉質★★★☆☆   湯温は適温、泉質は塩分濃度が濃いので長湯に注意
  • 設備★★☆☆☆ 雰囲気★☆☆☆☆  浴室の雰囲気は無いがこまどり荘の周辺はとても景色がよい

大滝温泉 彩の国ふれあいの森こまどり荘

彩の国ふれあいの森の森林科学館

 ここはスイスかチロル地方の景色かと思えば、意外にも東京のお隣、埼玉県だったりする。
 奥秩父の、それもこの先は埼玉・群馬・長野三県の県境に至る夜間通行禁止のロングダートしかないような林道の入り口に当たる山の中に、彩の国ふれあいの森こまどり荘はある。
 元々彩の国ふれあいの森は、三千ヘクタールの県有林を有効活用するための場として整備されてきた。
 この広大な森の中に村営の宿泊施設としてこまどり荘が建てられた。

 こまどり荘は民宿風のネーミングとは裏腹に、小さなコロセウム風の奇抜な建物だ(右下の画像)。
 中が空洞のドーナツ型で、中央は階段状に凹んでいる。
 平成16年4月からここは、十数キロ離れた大滝温泉からタンクローリーでお湯を運び日帰り温泉も受け付けるようになった。

こまどり荘の外観

 階段を少し下りて浴室がある。
 入り口が狭いが、脱衣所も浴室も狭い。しかも脱衣所は何故か電気がつかず薄暗い。
 浴室の窓は大きく取られているが、景色が良いわけでもなんでもない。
 四角い御影石調のシンプルな浴槽が一つある。

 カルキ臭がするかと思ったが、それはなかった。
 かなりはっきりした昆布出汁の臭いがする。ぬれたまま腕などこするとぬるぬるする油分もはっきり残っている。少しお湯の色が白っぽくなっているのが劣化した感じがしていまいちだ。
 しかし、にゅるにゅるする感触がまるでない。味もまったくしょっぱさが残っていない。

 実は昨日、道の駅大滝温泉の遊湯館でここと同じ大滝温泉の三峯神の湯に入っている。 同じ源泉でもこんなに違うお湯になっているとは。
 今までは循環すればするほどにゅるにゅる感はむしろ強まると思っていたし、しょっぱさが消えるほど加水したならこんなに出汁臭が残っているのが不思議だ。

こまどり荘の浴室

 入浴後、施設の人にうかがったところ、いつもはお湯も頻繁に運んで替えるのだが、連休で入浴者も多く、今日はお湯の状態がよくないのかもしれないと話してくれた。
 道を挟んだ駐車場に黄色いタンクを二つ積んだ軽トラックが停まっていて、あれで運んでくるのだと教えてもらった。
 男湯と女湯と両方有るから、あのタンク一つが浴槽一つとして、どう見たって一回分サイズ。
 ローリー温泉ってこんなものなのかな。

 温泉としては、道の駅と比べると可哀想な状態になってしまっているが、こまどり荘は景色がいいし施設も綺麗。
 敷地内の森林科学館では木を削ってペンダントなど作れるし、中津川渓流釣り場では釣りやイワナのつかみ取りなどもできる。子連れで遊ぶには抜群の環境だ。
 せっかく良いところなのだから、無理に温泉を運んでくる必要は無いかなと思ってしまった。
 いっそここに泊まったら、近くの中津川温泉に日帰り入浴に行くのが賢いかもしれない。