別府鉱泥温泉

子連れ家族のための温泉ポイント

別府鉱泥温泉体験レポート

鉱泥温泉の看板

別府の泥湯というと、別府温泉保養ランドが有名だが、もう一ヵ所知る人ぞ知る泥湯温泉がある。それが坊主地獄の隣にある鉱泥温泉。坊主地獄も地獄めぐりのグループに入っている鬼石坊主地獄とは別の地獄だから少々紛らわしい。

ここも白糸の滝温泉と同様、泊まった民泊のスーパーホストAmaneさんに連れてきてもらったところだ。どちらかというと大衆的でB級入った大型施設の保養ランドと比べて、とても綺麗で気配りのある泥湯だという。

鉱泥温泉の隣の天然坊主地獄

入口に書かれたオープンの時間が朝"8時15分頃"。この"頃"という字がついているところが曖昧でなんとも言えない。準備も受付も整備も全部おばちゃん一人でやってるからだよとAmaneさんが教えてくれる。

駐車場からのアプローチ

まず建物までのアプローチが素敵だ。よく手入れされた草花が咲く小径。受付を済ませて館内に入ると、中もセンス良く花が飾られ、手作りと思われる押し花を使った製品などが販売されている。

鉱泥温泉の建物

泥湯や炭酸泉はだいたいローカルな入浴ルールというものがあるものだが、ここも例に漏れず。というか、ルールはなかなか厳しく、適当に入ろうとすれば常連さんの叱咤が飛ぶこと間違い無しだ。私はAmaneさんに教えてもらったが、わからなければその辺の人を捕まえて聞いてから入った方がいいかもしれない。

鉱泥温泉の受付

脱衣所を出るといきなり外。目の前に深い露天風呂がある。お湯の色は薄青く少し濁りも。女湯は囲われているし狭いが、男湯は展望も広さもあるらしい。ここでしっかり掛け湯して次の段階に進む。

鉱泥温泉の注意書き

少し進むと次は泥湯。四角い浴槽にたっぷりと入っている。入り方も定められている。柱に掴まりながら、底の段差を探りながら中に入り、右か左の縁を背にして座る。

するとちょうど足の先に竹のようなものが当たる。反対側の縁を背にした人と向き合うような形で、竹の部分で足を支えるように固定すると浮いてこないですむ。これが基本姿勢。

館内にも花が沢山飾られている

そして温まったら出て、泥を乾かし、また入る。その繰り返し。隣には小屋のような休憩室があり、この中で乾かすこともできる（ここにも岩風呂がある）。

注意する点として、泥を顔や体にぬってはいけないというのがある。特に顔はダメ。粒子が細かく目に入ると危ないのだそうだ。うっかり顔や手足に泥をぬりたくってしまいそうになるはずなので、気をつけないとならない。

わりとこの泥湯は熱めなので、そう長くは入っていられない。それに受付のおばちゃんが頻繁にやってきて泥を拡販してくれる。その度に入っている人は全員いったん上がる。

泥はサラサラのグレー。焦げたマッチのにおいと酸っぱいにおいがする。後日保養ランドにも行ったが、確かに泥の綺麗さは比較にならない（あちらはワイルド系）。

体に付いた泥は乾くと白っぽくなる。何度も出たり入ったりしているうちに体はすっかり泥でまだらに。ここでの挨拶は、「あらあなた、いい泥をつけてるわね！」。

鉱泥温泉の休憩スペース

最後に元の露天風呂で泥を流すと恐ろしいくらい肌がすべっすべになる。いやもう、尋常じゃないほど。これは遠方から毎週通う人がいるのも頷けるわ。福岡から毎週通ってるというおばあちゃんもいたわ。

営業時間が昼の12時までというのも珍しいが、おばちゃん一人でやっている上に、全部泥を洗浄するのに時間が掛かるからやむを得ないのだそうだ。鉱泥温泉の泥が綺麗なのは、おばちゃんの苦労の賜なのだ。

手入れされた庭

あんまりここの泥湯が凄かったものだから、3ヶ月後に別府を再訪したときに夫に自慢しまくって、俺も行くという夫を連れてくることに。

鉱泥温泉のスタンプ…絶対そこに捺すスタンプと違う

ここは別府88湯の管轄外なのだが、後で夫が受付で頼んで特別にスタンプ押してもらったぜというので見せてもらったら、欄外に何故か鉱泥温泉のスタンプが…わろた。