有馬温泉 銀の湯(公衆浴場)

公衆浴場の銀泉、金の湯の影に隠れがちだけど

  • 所在地 〒651-1401 兵庫県神戸市北区有馬町1039−1 TEL 078-904-0256
  • 泉質 炭酸泉源(単純炭酸水素冷鉱泉)、ラジウム泉源(単純放射能温泉)
  • 公式サイトURI http://arimaspa-kingin.jp/index.html
  • 営業時間 午前9時~午後9時(最終入館午後8時半)
  • 定休日 第1火曜日・第3火曜日(祝日営業、翌日休)及び1月1日
  • 入浴料 大人 550円、小学生 290円、幼児 無料
  • 設備等 男女別内湯、ジャグジー、打たせ湯、ミストサウナ、休憩室など
  • 私が旅行ガイド<たびねす>で有馬温泉 銀の湯を紹介した記事 金の湯と銀の湯を入り比べ!名湯・有馬温泉の二つの公衆浴場
[2016年8月のデータ ただし日帰り入浴料金・受付時間等は2016年12月のデータ]

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  • 温度★★★★☆ 泉質★★★★★ 
  • 設備★★★☆☆ 雰囲気★★☆☆☆ 休憩するスペースはあるが長居する雰囲気では無い

有馬温泉 銀の湯 体験レポート

有馬温泉 銀の湯の外観 有馬温泉 銀の湯の館内
有馬温泉 銀の湯の外観と浴室暖簾。外観の画像はクリックで拡大。

 有馬温泉は日本有数の名湯であり、神戸からのアクセスも良いことから観光客の人気も高い。さらに金泉と銀泉の二種類のお湯が楽しめるというインパクトも大きく、よくメディアにも取り上げられるが、その主役はいつも金泉の方である。
 仕方ない。金泉は温泉大国日本でも最大級の濃厚泉であり、見た目も濁り湯で非常に絵になる。一方銀泉はというと、いつも金泉の引き立て役。飲用を別とすれば金泉が無ければ有名になることすらなかったかもしれない。

 有馬温泉の公衆浴場(共同浴場ではない)にも金泉の金の湯と銀泉の銀の湯がある。経営も共通だし、どちらも設備や規模はそう変わらない。にも拘わらず、金の湯は有馬「本」温泉、銀の湯は有馬温泉、金の湯は大人650円、銀泉は大人550円と、そこはかとなく差がつけられているような気がしないでも無い。

 有馬温泉の宿泊は公衆浴場に無料で何度でも入れる小宿とうじを選んだので、早速泊まったその夕べに銀の湯を訪ねてみた。

有馬温泉の炭酸泉源公園 有馬温泉の炭酸泉源の看板
銀泉の泉源のひとつ、炭酸泉が湧く炭酸泉源公園

 その日は金の湯が定休日だったこともあり、館内はそこそこ混んでいた。公衆浴場という響きから想像する年季の入った施設ではなく、とてもシステマティックで綺麗だ。大都市神戸近郊のネームバリューある温泉地の日帰り温泉として考えると、500円台でシャンプーやボディーソープがあるだけでなく、ジャグジー、打たせ湯、ミストサウナまであったのは驚きだ。これはなかなか良心的な温泉なのではないだろうか。ただ、浴室のドアにやたらと注意書きの張り紙が多くてうるさい感じはする。

 お湯そのものが循環なのは致し方ないだろう。何せ源泉温度が低い。有馬温泉の銀泉と一口に言っても、実はさまざまな源泉があり、ここに使用されているのは炭酸泉とラジウム泉だ。そのどちらも低温で湧出することが多く、特に炭酸泉は加熱すると良さが失われてしまうタイプなので、ある意味、あっためてぐるぐる循環してしまうというのは温泉的には残念なことだろう。
 なお、有馬本温泉の金の湯のところにある飲泉所は、実は金泉ではなく銀泉を飲用に使っているが、あれはあれでナトリウム―塩化物泉なんだよね。

 銀の湯のお湯は無色透明。きしきしとした肌触りで、乾きかけてくるとすべすべしてくる。べたつきは無い。どうしても塩素消毒のにおいはするが、そんなに気になるほどではない。
 よくあたたまり汗も出るが、湯上りは非常にさっぱりする。サーッと汗の引く感じが夏には嬉しい。

有馬温泉の炭酸泉源 有馬温泉 炭酸泉源のアップ
有馬温泉 炭酸泉源公園の炭酸泉源。画像は両方ともクリックで拡大。

 浴後は少し坂を登って銀泉の炭酸泉湧出所まで歩いてみた。炭酸泉源公園の中に、今もボコボコと炭酸泉が湧く泉源があって、その横に飲泉用の蛇口が付いている。
 一口飲むと「マジ、サイダー!」美味しい。さすが炭酸煎餅を銘菓とする有馬温泉。でもこの蛇口、ひねっている間しか出ないから(出しっぱなし防止)、一人で素手で飲もうとするととても辛い。コップがほしい。あるいは二人で来て、一人に押さえてもらって手で受けるのがいいかも。

有馬温泉 炭酸泉の飲泉所
有馬温泉 炭酸泉源の脇の炭酸泉飲泉所。画像はクリックで拡大。