草津温泉 ての字屋

壁から源泉が浸み出す極上温泉

  • 所在地 〒377-1711 群馬県吾妻郡草津町草津360 TEL 0279-88-3177
  • 公式サイトURL http://www.tenojiya.co.jp/
  • 泉質
     酸性・含硫黄―アルミニウム―硫酸塩・塩化物温泉(酸性低張性高温泉) 源泉名: 宝泉の湯
     酸性・含硫黄―アルミニウム―硫酸塩・塩化物温泉(酸性低張性高温泉) 源泉名: 湯畑源泉
  • 日帰り入浴受付時間 12:00~14:00
  • 日帰り入浴料金 一人1,000円(和風村手形使用で700円)
  • 設備等 男女別内湯(自家源泉による天然岩風呂と、湯畑源泉による内湯+露天風呂があり、時間で男女交代制。なお、自家源泉のお風呂は日帰り入浴時間は女湯に設定されているので注意)
  • 宿泊者優先のため、日帰り入浴できない日もあります
  • 私が旅行ガイド<たびねす>でての字屋を紹介した記事 老舗旅館を手形で湯めぐり!「草津温泉 和風村」の楽しみ方
お得情報草津温泉湯めぐりに便利な草津温泉共同浴場マップも併せてご利用下さい

[2016年10月のデータ]

子連れ家族のための温泉ポイント温泉ランキング

  • 温度★★★★☆ 泉質★★☆☆☆  温度は適温、泉質は酸性なので少し注意
  • 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★☆☆ 

草津温泉 ての字屋 体験レポート

草津温泉ての字屋の外観
草津温泉 ての字屋の外観

 草津温泉でも一番雰囲気のある通り、滝下通りからちょっと入ったところにある老舗旅館「ての字屋」。行く前に、共同浴場でたまたま会った人にここの話を聞いたばかりだった。なんでも案内所かどこかで泊まる宿の相談をしたところ、ての字屋か山本館を勧めたいところだが、ての字屋さんは代替わりしてから料理か何かが変わってしまったと聞いたと。どんな宿泊条件で相談したのかはわからないので、それ以上のことは書けないが、ただ、ネット上のクチコミを見ても、ての字屋の評判は芳しくない。宿泊料金に見合わないという意見が非常に多い。

 ところで私は宿泊したわけではなく、日帰りで温泉に入浴させてもらっただけなので、立ち寄りの視点でレポートするが、温泉は素晴らしい。草津温泉でも最も感動したと言ってよい。

草津温泉ての字屋の天然岩風呂の説明 草津温泉ての字屋の独自源泉浴室の入口
草津温泉 ての字屋の天然岩風呂の説明と浴室の入口。浴室入口の写真はクリックで拡大。

 浴室は1階と2階にあり、1階はての字屋所有の自家源泉のお風呂、2階は草津温泉でもメジャーな湯畑源泉のお風呂となっている。ちなみに2階はそんなに大きくはないが感じの良い露天風呂も付いている。
 この二ヶ所の浴室を時間で男女交代制としていて、行くまで知らなかったが日帰り温泉を受け付けている時間帯は自家源泉は女湯だった。

 1階の浴室はまさに玄関の正面。脱衣所はあまり広くない。
 浴室に足を踏み入れると、壁一面がごつごつとした岩で、なんとその岩からかなりの量の源泉が浸み出している。思わずびっくりして足が止まる。足元から湧出している極上天然温泉は時々出会えるが、壁からそのまま湧いているところが見える温泉はもっと少ない。
 お湯は岩の中央から大きく、他にも何カ所かからたらたらと浸み出していて、それを木枠で集めたものがそのまま湯船へ注がれるようになっている。
 さらに浴槽の右側にももう一つの湯口があり、こちらは駐車場の方から引いている源泉で、これもての字屋の独自源泉だというではないか。

草津温泉ての字屋の玄関
草津温泉 ての字屋の玄関

 壁から湧き出すお湯も、湯口のお湯もどちらも触れる程度の温度で熱すぎない。だからこそ、そのまま手を加えずにお風呂に注げる。実は夏は湯量が増えるが温度は低めで、冬は湯量が減るが温度は上がるそうで、まるで温泉の神様が常に最上のお風呂になるように調節してくれているかのようだ。

 湧きたてのお湯は大変肌触りが良い。草津の他の源泉と比較しても柔らかさがあるように思う。色は少し白濁。横の樋には湯の花の沈殿もあった。

 とにかくての字屋の天然岩風呂は草津温泉でぜひとも入るべきお湯の一つだと思った。岩壁から湧き出してくるお湯を掌で受け止めて、こんなにも条件の整った天然温泉があるのかと、しばし幸福にひたりたい。