勢多温泉きぼうの湯

子連れ家族のための温泉ポイント

温度★★★★☆　泉質★★★★☆　　湯温は適温、泉質は特に問題なし
設備★★★☆☆　雰囲気★★★★★　家族風呂あり、休憩室あり

勢多温泉きぼうの湯体験レポート

　もともとこの場所には天地の湯という日帰り温泉が建っていた。自家農園のワイナリーと眺めの良い温泉と宿泊施設と天然酵母のパン屋と酒屋と地物の三山蕎麦を使った旨い蕎麦屋と・・・それらを全て併せ持った洒落た施設、それがロマンの森倶楽部勢多温泉天地の湯だった。実際なかなか繁盛していたようである。
　だがあれこれ手を出し過ぎたのか経営は行き詰ったようで(天地の湯の当時の経営者は福島原発事故を理由にしているようだが)、結局天地の湯は倒産。施設・温泉は2015年6月競売に掛けられ、現在の経営者の手に渡った(葡萄畑は温泉とは切り離され、他の人がレンタル)。
　そして新しく温泉棟を改築したり池を埋めたりして、きぼうの湯として再開準備。
　2016年5月の段階では、既に営業許可その他手続きは完了し、あとはオープンを待つだけとなっていた。

温泉周辺に広がるワイナリーと施設内のパン屋などの建物。写真は両方ともクリックで拡大。

　こうした事情から勢多温泉は天地の湯からきぼうの湯に生まれ変わったわけだが、この段階では正式オープン前なので不定期営業だった。いや、営業と言ってはいけないか、何せ入浴料が無料なのだから。試験入浴扱いというのが正しいか。
　入り口に「本日入浴できます」の看板が出ていれば温泉に入れる。行こうと思う人は念のため事前に電話をしてみた方がいいと思う。

宿泊棟と森の図書館と名付けられた本の部屋。ほとんどが天地の湯時代の建物だ。

　きぼうの湯はなんと夜景も富士山も見える立地。天気が良ければ露天風呂から山麓の葡萄畑の先に絶景が広がる。
　お風呂の他にキッチン付の宿泊棟も一棟ある(まだこちらの整備や営業手続きはとっていないもよう)。
　他にパン屋(現在も土日のみ営業)、酒屋兼食事処(不明)、図書ルーム(昔の本がそのまま残っていて使えそう)、美味しい蕎麦屋(正式に再開したら戻ってきてくれるらしい)などが敷地内に点在している。
　このほとんどは天地の湯時代に作られたものを再利用している。

浴室棟の受付と洒落た雰囲気の脱衣所

　温泉棟は入口の辺りは新しくて木のにおいがしそうで綺麗。このあたりは作り直したようだ。
　休憩室も完備。私はやらないが、1曲200円でカラオケもできるもよう。
　お風呂はまず手前に貸切風呂があって、それから男湯と女湯。
　脱衣所も広く、内湯も明るい。この日は薄曇りで露天風呂の絶景がうっすらとしか見えず残念。